スペーストレーダー あとがき

書き始めてひと月ぐらいでしょうか、無事にスペーストレーダーを最終回まで書くことができたのですが、まぁロクな出来じゃないです(笑)。

本当に思いつきで書き始めただけだったので、設定なんかも結構適当ですし、シナリオもありきたり。あくまでも「FXと絡めた小説」、ということだったのでその点では良かったですが、あまりにひどい出来に途中でやめようと思ったことは何度もありました。

だってアクセスがないんです(笑)。スペーストレーダーの記事は普通の記事の2倍近い時間をかけて書いていますが、アクセスは普通の記事の半分程度、せっかく全ての回にスペーストレーダーのカテゴリへのリンクを張ったというのに誰も読んでくれてないんですよ(笑)。


まぁとにかく書き終えられて良かったです。本当はもうちょっと長かったんですが、アクセス解析の結果から対して誰も読んでいないことは分かっていたので、あんまり時間もかけたくないのでばっさりと切った部分が多いです。たとえば「飯子とのやり取り」はかなり削られていますね、飯子の扱いがちょっとかわいそうなことになってしまっています(笑)。

またお金の計算もかなり適当になりました。本当はきっちり計算したかったのですが、思ったよりも計算に時間がかかってしまうため、だいたいこのぐらいかな、という感じで計算しています。どこか間違いがあったりしてもあまり気にしないでください(笑)。

そういえば最終回は色々とつじつまを合わせなければいけなかったので、かなり詰め込まなけばいけなくなっていますが、ここでの間違いは多いかもしれません。自分でも100%納得して書けたわけでもないので、なにか話的に合わないこともあることでしょう。

また主人公の名前がほぼ全く出て来ずに、しかもその主人公「河瀬太郎」の性格が悪いというのは自分でも気になりました。直すというのも変なので一人称は「俺」で通し、性格の悪さもそのままでした。ここは変えた方が良かったかもと思っています。


思いつきならしょうがない、という感じでしょうか。真夜中に思いついて「FXに絡めた小説なんて面白いかも」というだけですから、小説家でもない私が書いた小説としてはまぁまぁ(?)だったのかもしれません。個人的には内容には満足してないですが、書き終えたことには満足しています。この記事にも関連記事の方にカテゴリへのリンクは張っておくのでせっかく書き終わったFX小説「スペーストレーダー」に興味がある方はぜひとも読んでください。もちろん時間が有り余っていればの話ですよ(笑)。


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posted by ゼロハジ at 2010年04月16日 11:52 | Comment(2) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 最終回 小さく変わった人生

俺は今あるところにいる。昔は命の危険と厳選された人間しか行くことのできない場所だったが、今はテクノロジーの進化により「誰でも」というと語弊があるが、ある程度多くの人間が行くことができるようになった場所だ。

宇宙、ここは宇宙だ。俺はついに「宇宙に行く」という夢を果たしたのだ。もちろん隣にはである飯子がいる。

加速時のGはきつかったが、戦闘機での訓練もあり多少の負担で済んだようだ。すでに加速は終わり、今は安定飛行中、窓を見れば青い地球と満天の星空だ。シャトルの位置関係から地球が陰になって月が見えないのが残念だったが、だからこそ60万円という安さで来れたのだろう。

あれから宇宙航空の技術も進化し、今では宇宙旅行というのもかなり一般的になってきている。といってもまだまだ高価ではあるが、宇宙旅行専門の業者も多くあり、価格もピンからキリまでだ。飯子と選んだのは「月が見えないコース」だ。「月が見えるコース」の方は一人当たり100万円を超えるということもあるし、予約もいっぱいだったので、たまたま予約キャンセルで開いていた「月が見えないコース」の方で予約を入れてもらったのだ。

「いまから無重力体験に入ります」

宇宙旅行ももう終盤だ。訓練時間は2日で6時間。機に乗りこんでから発進するまで30分、加速時間や着陸時間を除いた宇宙にいる時間というのは僅か10分程度、安いからというわけではなくリスクの点から見てもこのぐらいしか飛べないらしい。まぁこちらは宇宙飛行士でもなんでもない、宇宙に3日滞在してくれと言われれば頭がおかしくなるだろう。

今は宇宙旅行の滞在手段として月ホテルの建設もされているが、そちらの価格は3泊で1500万円を超える予定だそうだ。土地の関係もあるし作られるのは完全な高級リゾートなので、月に行けるのは本当の大金持ちだけ。まぁ本当の大金持ちは宇宙旅行なんて何度も行っているのだろうが、俺には2人で120万円も旅行としては結構厳しいものだ。他にもホテル滞在費や今回の宇宙旅行会社があるブラジルまでの飛行機代などを考えると・・・毎年来るなんてことは絶対にできないな。次は「大和(やまと)」も連れて来たいが・・・

そんなことを思っていたら体が浮き上がってきた。無重力状態に入ったのだ。

「すごい、体が浮いてるよ、飯子」

「わぁ、なにこの感じ。面白ーい」

無重力というのは変な感じだ。訓練の時に戦闘機内で体験はしたが、ベルトできっちり締められていたのでここまで不思議な感覚は良くわからなかった。なんだろうか、腰がふわふわするような感覚が。飯子と手をつないでいないとどこかに飛んでいってしまいそうだ(実際には椅子から離れられないようにはなっているが)。

無重力体験が終わると後は地球に帰るだけだった。滑走路に緩やかに到着していくのを見ると、「夢のような時間もこれまでなんだな」と思ってしまった。できればまた来たいものだ。


地上のホテルでは実家の家族(俺の父と母)と大和が待っていた。

大和というのは俺と飯子の息子だ。今年で17歳になる。今回の宇宙旅行に連れて来たかったのだが、宇宙旅行というのは飛行機に乗るよりも厳しいらしく、健康上に問題がある場合や重大な犯罪歴がある人などは一切乗れない。そして未成年者(18歳)も乗れないのである。事故が起きた場合の保険とかそういう関係もあるらしいが、今回は予約のキャンセル待ちだったということもあるし、残念ながら成年になるのを待つことはできなかった。

「どうだったよ」

大和だ、自分の息子ながら最近の若者の話し方は良くわからない

「すごかったよー、星はキラキラ輝いてるし、地球っていうのも案外きれいなものなんだね。今度は大和も連れてくからね」

俺が話すよりも早く飯子が口を開いた。

「まぁ期待しないで待つか」

「そうだな、次は大和も一緒に連れてくからな」

「そんなお金があるんだったら、うちにも入れてよね」

母だ。もうすでに年金生活に入っているが、父が真面目に働いたおかげの厚生年金でそこそこの暮らしはできているようだ。俺が結婚したこともあってボーナスを実家に入れなくても良いと言ってくれた上、母は年を取ったせいか欲が薄くなってきたらしい、金使いはかなり落ち着いてきたとのことだ。だがそれでも時々は金のことを口にするが・・・

「今回の旅行はうちで出してるだろ」

「あれ、そうだったかしら。あはは、なら文句は言えないわね」

無言の父。父は寡黙だが真面目だ、それが一番だろう。

「早くいこう、ビーチ行くんだろ」

大和が空気を読んだようだ。そうだ早くビーチに行こう、宇宙に行ったからってゆっくり休んで・・・なんてことはしない、明日には日本に帰らなければいけないのだ。強行スケジュールを組みタクシーで移動する。


FXを始めてあれから20年以上が経った。その間に大きく変わったこともある。

まず飯子と結婚して、一人息子である大和が生まれたことだろう。やはり結婚というものはいいものだ、一人でも辛いことでも家族がいれば耐えていける。麻耶と別れたのが辛かったことを思い出すこともあったが、麻耶は結婚したらしいと人づてに聞きちょっとだけ安心した。きっと彼女も幸せになってくれることだろう。

大和が生まれたときには家を買ったが、かなり安めの中古物件だった。俺があまり家を建てることに興味がないということで、それなら中古物件という飯子の判断だ。別に使い込まれた感じはなかったが、施工に失敗している点があるということでかなり安かったの覚えている。

そして俺が勤めている会社が倒産した。前から仕事の量が少ないなんていう話はしていたが、ついに倒産してしまった。再就職先は例の上司が手をまわしてくれて関連会社への転属という形となったが、その上司はそのまま会社を興し社長となっていて、この間雑誌に取り上げられていたのを見た。俺のために尽力してくれたことは大変感謝している

会社が変わって一番変わったのが仕事の量だ、今までの会社は倒産することだけあって仕事の量が異様に少なかったが、今の会社は違う。毎日残業はあるし、休日出勤も普通にある。サービス残業が一切ないのは変わらないのが幸いして、給料は40%以上アップした。もちろんボーナスも増えている。


ビーチに着いたがあまり人はいない、すでに夕方になっており、ほとんどの人は帰り始めているのだ。

「いまから入るのはきついか」

大和は海に入りたかったようだ。しかし海に入るために来たわけではなく、夕陽を見に来たのだ。ここの夕日は非常にきれいだとパンフレットに書いてあった。だが大和はそんなことはお構いなしに海に突っ込んでいく、若いとはそういうもんだ

父と母は疲れてホテルに帰ってしまった。俺たちが宇宙に行っている間にショッピングを楽しんでいたらしい。父も荷物を持ち続けてさぞ疲れたことだろう。結果的に飯子と二人になる。

「きれいな夕日だね」

「そうだな、これもFXのおかげ、か?」

FXか、結局俺にとってFXはなんだったのだろうか。あの時と同じ方法でずっと運用を続けているが、平均の年利は10%程度、実際はもっと高いがFXは税額が高いためにあまり利益にならず、税引き後の年利はそのくらいになる。稼いだと思っても3月には税金に消えていくのがオチなのだ。それでも利益が残っているだけマシだが、やめようと思ったことは何度もある。

ポジションサイジング、ということでポジションをだいぶ少なめに持っていたが、7〜8連敗することも普通にあり結局さらに少ないポジションとすることになった。この20年以上の運用の間の最大連敗は14連敗で、資金が3分の1以上も減ることもあったのだ。結局運用を続け、途中入金などを何度もしたこともあり、FXの口座には3500万円の資金がある。しかし積立金が4〜5割を占めているから、実際の運用益がそこまで大きいわけではない。今回の旅費はFXの利益から出ている。

トレードの負担が少なかったのは大きかった。残業が続いても1日に1度だけ取引システムを開ければよいというの非常に楽だ。飯子に任せることも全くできないわけではないのだろうが、大和が生まれてからはそういうわけにはいかなかったから、トレードに時間をかける必要がない、迷う必要がないトレードというのは忙しくても運用が可能ということだろう。

もちろん他にも預貯金はある。同棲している期間と、結婚してから大和を身ごもるまでの期間は飯子は働いていたから、その間の貯金がかなり大きかった。定期預金などもしているし、預貯金は2000万円ほどある。

「こうやって考えるとさ、FXのおかげというよりは飯子のおかげだな」

「え?私のおかげ?」

「今回の旅行だって飯子がきちんとお金の管理をしれくれたおかげだろ」

「そうかなぁ」

飯子はまんざらでもなさそうだ。しかしこれは事実だと思う。確かにFXで何億も稼ぐ人はいるようだが、やはり真面目に働いて真面目に貯金するというのも大事なことだ。今のFXの利益も確かに大きいが、それはコツコツと積み立てていった投資金があるからのことで、もしも飯子が無駄遣いばかりしていればこのFXの利益も絶対になかった。FXなんてのも結局はきちんとしたお金の管理があってこそだ

「飯子、これからもよろしくな」

「うん」

飯子と手をつなぎながら綺麗な夕日を見る。

「次は俺も連れてけよ」

びしょぬれの大和が言う。そうだな、俺もまだまだ働いて頑張っていかないとな。大和の大学費用も考えないといけないし、約束通り宇宙旅行にも連れて行ってやりたい。まだまだお金は必要だ。もしも預貯金で足りなくなった時はFXでの利益を使えばいい、FXの利益は第二の預金のようなものだ。

親子3人でこれほどの貴重な時間を過ごせるのは人生でそう何度もないだろう。FXとの出会いが人生を大きく変えたとは思わないが、ちょっとだけ良い人生が過ごせるようになったとは思う。ありがとうFX、ありがとう飯子。俺のFX人生はまだ少し続きそうだ。


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月10000Pips勝つとはどういうことなのか
来なかった未来は良く見える
posted by ゼロハジ at 2010年04月15日 14:08 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第14回 進展

デモトレードを始めて3か月が経った。例の方法で大儲け・・・なんていけば良かったが、やはり予想通りに失敗している。日足のトレードなためかトレード自体はほとんどなく、3か月してわずか3トレードしかない、しかも全敗だ。最低の1万通貨でのトレードでも5万円近くの損失が出る結果となる。

当たり前だ、FXというのはそんなに簡単なものではない。3敗で済んでいるだけマシ、飯子はまだあきらめがつかないようなのが困るが、トレードの負担がないのがせめてもの救いだろうか。まぁいいか、デモトレードであるし実際の資金が減っているわけではない。飯子が満足するまで付き合ってあげよう。

ひと月に1回というチャンスの少なさのおかげか「FXをやっている」という感覚とは全く無縁だった。確かに1日1回は取引システムを開いたが、基本的にストップよりも大きく離れたところで上下するだけだし、毎日の動きなんて微小なもの、気にするようなことはほとんどなかった。気が付くとポジションがストップにかかっていて、またトレードのタイミングを計るというそんな感じだった。

それを飯子のために3か月も続けてあげているとは、俺も結構な暇人だ。いや、案外俺もFXに期待しているところがあったから、もしかしたら・・・という思いはあったのかもしれない。


それ以外は特に変わりなく過ごしている。変わったのはFXだけだ。

しかしそんな毎日にも大きな変化が現れることとなった。悪い意味ではなく良い意味だ。ついにデモトレードで利益が乗り始めたのだ

「150Pipsか、1万通貨だと1万5000円だな」

「やった、初めてうまくいったね」

「そうだけどさ、この利益じゃ損失埋まらないよ」

「だからそのために利益を伸ばすんでしょ

「え?決済しないの?」

ここで決済しないとまた損失に変わってしまう気がするのだが・・・飯子の言う通りにトレードしないと意味はない。

「じゃあどうする?」

「もう少し待ってみようよ、まだまだ次のクロスまでは遠そうだし、クロスしそうになってから決済してもいいんじゃない?」

ということでこのポジションはまだ保有しておくこととなった。俺としてはさっさと決済したかったのだが、飯子がそう言うのでは仕方ない。ここは飯子を信じておこう。


その後1カ月が過ぎる。例のポジションをようやく決済したが、利益は1500Pipsまで伸びていた。俺が決済しようと思った時の10倍だ。もちろん今までの損失よりも大きな利益となっていた。

「ね、持ってて良かったでしょ」

「そうだな、4カ月で1勝3敗、合計すると950Pipsぐらいのプラスか・・・でも偶然だろ」

「本に利益は伸ばせって書いてあったんだし、偶然とは言えないんじゃない」

「でもさぁ、普通ここまで勝つか? 極端な偶然が出ただけじゃないのか」

「うーん、じゃあもうちょっと続けてみて」


そういうわけでさらに何カ月か過ぎた。デモトレードだけで数カ月というのも変な話だが、トレード回数自体がそもそも少ないし、そんなに少ないデータを元にリアルマネーを使ってトレードするほど無謀ではなくなった。しかしそろそろデータも揃ってきたし・・・

「あのさぁ、そろそろデモトレードやめてもいいんじゃないか」

「せっかく利益が出てきたのにやめちゃうの?」

「いや、そうじゃなくてさ、デモじゃなくて本当の口座でトレードし始めてもいいんじゃないかってこと」

「え!?ようやくその気になってくれたんだ」

「まぁこの結果を見ればね、本当にこんな風に自分のお金が増えていくんだったらやる気も出てくるよ。このペースだったら年に2倍くらいはなるんじゃないか

「だからダメだって」

「?」

何のことだ、俺がトレードを始めることを喜んでくれたんじゃないのか。

ポジションサイジング、忘れてない?」

「そんなのなくたってこの結果なら大丈夫だって」

「その考えがダメなんだって、どんなトレードでもポジションサイジングがないとあっという間に資金がなくなっちゃうよ。前と同じになってもいいの?

これはきつい、あの800万円以上の負けを出されるとFXなんてやりたくもなくなる。しかしそれを避ける術があるということなのだろうか、聞くだけ聞いてみるか。

「で、俺にどうしろと」

「えっと、この結果から計算していくと・・・100万円の資金で2万通貨ぐらいの取引が適正かな」

「・・・」

思わず絶句してしまった。今はレバレッジが規制され最大でも25倍までしかかけられないのは分かっている。すると1万通貨取引するにもドル円で3万6000円ほどの証拠金が必要だが、そこを50万円で1万通貨とは・・・せっかくの良い結果なのに飯子はなぜ生かそうとしないのだ。

「あのね、トレードの1回あたりの損失は1〜5%に抑えた方がいいんだって、このトレードだと1回の損失は1万通貨あたり1万8000円ぐらいだから、100万円だとその2倍の3万6000円ぐらい(3.6%)が最適だと思うの」

「そうかぁ・・・それだと利益もあんまり期待できないなぁ」

かなりショックだった。このトレードを実際の資金で行ったら・・・というシミュレーションは結構行っていたから、「もっと多くのポジションでトレードを行って利益ももっと多く」なんてのを期待していた。しかしこれでは大した利益は期待できないだろう。飯子の言うことだし間違ってはいないのだろうが・・・納得はできない。

「でももうちょっとぐらい多くのポジションでトレードしてもいいんじゃないか、いくらなんでもそれは少なすぎだろ」

「あのさ、このトレードって勝率が低いでしょ」

「30%もいかないぐらいだっけか」

「うん、だからね連敗が怖いの。勝ちは大きいけれども、その大きな勝ちが出る前に連敗で投資金がなくなると、せっかくの大きな勝ちの時に少ないポジションしか持てなくなることがでてくるでしょ。すると利益も少ないから損失も埋められなくなるってことらしいよ」

トレードを長く続けたいんだったら、とにかくやたらとポジションを持つなってことか」

「そういうことみたい、分かってくれた」

「なんとなくね、それと飯子がFXについて勉強してたことは良くわかったよ」

飯子は嬉しそうだ。きっとFXを勉強し始めたのも最初から俺のためだったのだろう。そこを褒められたからきっと嬉しいのだ。

「で、いくらぐらいから始めようか」

「うーん、じゃあ50万円づつ出して100万円でやろっか」

100万円、いいところかもしれない。例の大敗で預金はほとんどなくなったが、飯子との同棲で少しづつ預金も増えてきた。そのぐらいならまぁそれほどの負担なく出せる金額だ。

「50万で1万通貨ならそうかなぁ・・・って50万円も出してくれていいの? 俺のために無理しなくていいんだよ」

「いいよ、いいよ、これも二人の夢みたいなもんだしさ」

二人の夢、か。飯子と付き合い始めて2年近くになるような気がする。すでに同棲もしているし、それなりの関係には進んできたことだ、そろそろ籍を入れてもいいのかもしれないなぁ。二人の夢であるFX・・・簡単に失敗するわけにはいかないな。


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posted by ゼロハジ at 2010年04月14日 14:04 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第13回 とりあえず再開

「どうして太郎ってFXで負けたの?」

またFXの質問だ。飯子はFXへの興味は尽きないらしく、あれからFXの本を何冊も買っている。ネットで調べて評価の高い本も買ったらしく、まだFXを始めてもいないのに本だけで2万円は使っているのではないだろうか。

でもまだFXは始めていない。俺が反対しているからだ。俺はFXの経験者として「FXという投資はギャンブルみたいなものだ」とはっきり伝えてある。これで利益を上げられる奴なんて驚異的な能力か強運を持ち合わせているやつだけだろう。しかし飯子はあきらめきれないらしく、FXのことを色々と経験者の俺に聞いてくるのである。

「ネットで必勝法って書かれてた塩漬けの方法を使ったんだけど、結局は強制ロスカットされて800万円以上も失ったんだ。800万以上だよ、こんな話聞いてもまだFXなんかに興味あるのか」

こんなことは言いたくない。男としては失敗談なんて人に話すものではないだろう、ましてや額が額だ。しかし飯子にははっきりと言っておきたい。これ以上FXに興味を持たれても困るし、この額を聞いて諦めて欲しいところだが・・・

「でも塩漬けって危険な投資法じゃなかった?

「そうなんだけど、ネットで必勝法っていうから試してみたんだ。実際半年は利益が出ていたし、運が悪かっただけのことでしょ」

「うーん、それは違うような気がするんだけど」

「どの辺が?」

「本によればなんだけど、塩漬けっていうのは1回のトレードのリスクが最大ってことらしいの。100回勝ったとしても1回の負けで終わっちゃう方法らしいから、つまりどの時点から見ても1回で終わりになる可能性があるってことみたい」

「ふーん」

「でね、利益を上げていくためには「損小利大」が大事になるんだって」

「損小利大?」

そういえばそんなことも本に書いてあったような・・・

「損小利大っていうのはね、損失は小さく抑えて利益を大きく取るっていうことで、これをしていれば負けの方が多くても資金がちゃんと残るんだってさ」

「・・・」

「それでね、トレードをしていくには「ポジションサイジング」というのが必要になるみたい、さっきの塩漬けとかがそうなんだけど、1回のトレードで次のトレードができなくなってしまうような損失を出しては絶対にいけないんだって。だからポジションを自分の資金に合った量に抑える必要があるみたいだよ」

「・・・あのさ、俺はFXはやめた方がいいって言ったよね? それでもやるつもりなの?」

「・・・デモトレードから」

やっぱりか、ここまで本を買いあさって読んでいるということは俺の意見は聞く気はないということなのだろう。ならいいさ、勝手に失敗すればいい、俺には関係ない。

「勝手にすればいいじゃん、失敗しても俺は知らないから」

「太郎にやってもらおうかと思ってたんだけど・・・」

「!?」

何を言っているんだ、何故俺があんなものをやらなければいけない。

「なんで、俺が」

「だって経験者だし、私よりも取引システムの扱いは得意だと思って・・・」

「自分だって本は読んでるじゃないか」

「これは太郎のトレードを補佐しようと・・・」

「え?ということは最初から俺にトレードさせること前提だったのか

「うん」

まさかそういうことだったとは。だからデモトレードも一切してなかったんだな。デモトレードなんてネット環境があればすぐにできるんだから、本の知識を試すならすぐに始めそうなものだが、全く手をつけていなかったので疑問には思っていた。まさか最初から俺にトレードさせるつもりだったとは・・・

「でも俺はやる気ないよ、あんなに負けたのにまたやってみようなんて全く思わない」

「うん、分かってるけどさ、でもねデモトレードからもう一度やってみようよ」

「なんで、なんで俺にやらせようとするの。自分でやればいいんじゃないのか」

800万円も負けたままでいいの? 取り返してみたいとか思わないの?」

「それは思うけどさ、FXは俺には難しすぎる。いくらなんでも無理だよ」

「本もいっぱい買ってきたしさ、これを読んでもう一回だけデモトレードからでいいから挑戦してほしいな」

デモトレードからか・・・まぁ確かにデモトレードだったら実際にお金が減るわけでもないし、その結果を見て飯子が「これは無理」と思ってくれればそれでいいだろう。そうなれば飯子もFXをやろうなんて言い出さなくなるはずだ。

「わかった、デモトレードからね。多分失敗するとは思うけど」

「え!やってくれるの?」

と、こんな感じでデモトレードながらFXを再開することとなってしまった。

「それでどうやってやるの? 前と同じじゃ負けるだけだろ」

「えっと、本で調べたんだけど・・・」

飯子から勧められたのは1日単位での足、日足での移動平均線のクロスでのトレードだ。本に載っていたトレード方法そのままらしいが、これをやると損小利大なトレードができる上にトレード回数が少なくて済むから手間もかからないらしい。1日1回も取引システムを開けけばそれで良いとのこと。

そんなにうまくいくはずがない、移動平均線というのは簡単に使えるテクニカルだ。そんなもので利益を上げられるのであれば誰でも利益を上げられている。しかし飯子の満足するようにやらなければ意味がない、飯子が考える全力の通りにトレードしてあげて・・・負ける、すると飯子はFXをやろうとは言いださなくなる、これがベストだ

「わかった、それでやってみるよ」

ということで、そのトレードをデモトレードで始めることとなった。まぁしょうがない、飯子はFXというものがどんなものか分かっていないのだ、そのうちFXの難しさを知り、本にかかったお金がもったいなくてしょうがなくなることだろう。それまでの辛抱だ、そう思っていたのは確かだが、「またFXに挑戦できる」という思いがあったことは飯子には秘密にしておこう。


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posted by ゼロハジ at 2010年04月13日 13:29 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第12回 新たな日常

あれから2年が経った。FXを始めて大敗し、結婚すら考えた麻耶と別れて2年だ。

2年経っても変わったことはあまりない。例の会社に勤めたままだし、例の上司のいる部署でまだ働いている。アパートの部屋すら変わっていない。ボーナスもいつもの通り両親に渡すことになっているが、そういえば父が定年を迎えたんだっけか。特に連絡もなかったし、まぁいいか。


一番変わったのが新たな彼女の存在だろうか。麻耶と別れてすぐは何度も麻耶の会社に行ったりはしていたが、そのうち諦めはついた。そこから何カ月の後だろうか、「合田 飯子」という女性が派遣社員としてうちの会社に派遣されてきた。

その時の俺はまだまだ麻耶との傷が深かったし、恋愛の素人の俺にもわかるほど「俺に好意を抱いている」ということがはっきりと分かる女性だった。本人がそう言ったわけではないが、話の振り方や仕事のことを聞く時に真っ先に俺に聞いたりと「これはいくらなんでも・・・」というぐらい俺のことを好いてくれるのが分かっていた。

そういうこともあってか、この俺に好意を抱いてくれていることがほぼ間違いない女性「合田 飯子」を意識せざるを得なかった。容姿は決してきれいな方ではない、ちょっと暗めでかなり質素な女の子だ。麻耶と比べると申し訳ないほどに華がない。だからといって女性として悪いわけでもないと思う。従順だし、うるさくないし、良い意味で古風な女性という感じだろうか。

なぜ付き合うことになったのかというと、ある日飯子が一人でお昼を食べていて、たまたま飯子に仕事のことで確認したいことがあり、一緒に昼食を取ったのがきっかけだ。そこでプライベートなことを多少話し、メールアドレスを交換。結局色々とあって飯子と付き合うこととなった


今は彼女、飯子との二人暮らし、同棲をしている。今のアパートでは狭いが、例のFXでの大敗のせいで預金が大きく減ったのはいまだにきつい。生活費を二人で出し合うようになってからはかなり余裕が出てきて、預金に回せる額も増えてきた。

そういえば飯子は金のかからない女性だ。麻耶はデートに行くにもホテルのレストランなどの高級なところでないと満足しないが、飯子はファミレスですら文句は言わない。むしろ気を張ってホテルのレストランなどに行こうとすると「高いからやめようよ」なんて言ってくれるぐらいだ。飯子は非常にお金を大事にする感覚を持っていると思う

今の毎日はそんな感じだ。くだらない日常、というほどではないが、刺激的な毎日ではない。麻耶とのことはもうしょうがない、本人が拒否している以上俺ができることはなにもないが、FXに関してはいつでも始められてしまうために、「もしあの必勝法をもう1回やればうまくいくかも・・・」という思いは確実にある。FXほど刺激のあるものはあれから一度も経験していない。

だが実際にはFXを再開するわけがない。あんなもの投資でもなんでもない、ただのギャンブルだ。結局は上がるか下がるかしかないレートを見てやる賭け事だ。そんなものに戻るほど俺は馬鹿じゃない、その点は冷静だ。だが最近気になることがある、飯子がFXを知ってしまったのだ。


「あの、この本って何かな?」

飯子がFXの本を手に取っている

「ちょっと前に挑戦してみた投資の本なんだけど、とてもじゃないけど素人がやるようなものではなかったよ」

「そうなんだ(ペラペラと本をめくる)」

興味持たないといいけどなぁ」とは思っていた。俺が失敗した投資というのもあるが、飯子も失敗してしまうと後が悪い。預金も減ってしまうのは嫌だし、飯子との関係も険悪にしたくない。FXなんてものは消えてしまえばいいのだ。しかしそうはいかないのが人生というもので・・・


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知の難きに非ず、知に処するは則ち難し
posted by ゼロハジ at 2010年04月12日 13:29 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第11回 転落

俺は今入院している。

検査入院ではなく緊急入院だ。緊急入院というものは急に体調が悪くなって病院に運ばれるということだが、まさにその通り、俺は職場で倒れたのだ


例のポジションのことから話さなければいけないが、例のマイナスのポジション。1カ月ほど塩漬けになっていた例のポジションだが、確かにスワップポイントはついていたものの順調に損失を増やしてしまっていた

限界に近いほど損失が込んで、そこからまた戻るということもあり、精神的な負担はかなり大きくなっていた。いくらスワップが付くといっても損失の大きさには叶わない、必勝法というからにはいずれレートが戻ってくれるのだろうが、このポジションで資金の半分以上を失っている状況はさすがにきつかった。このことを考えると胃がキリキリと痛みだす。

そんな状況での毎日は辛い。このトレードが失敗するのではないか、必勝法ではなかったのではないか、そんなことを思ってしまうと襲ってくるのは不安。とにかく毎日が不安だ


そんな毎日を過ごしていたある日のこと。忘れもしない12月3日のことだ。

今日は値動きがいい。そんな風に思ってアパートの部屋を出た気がする。今日はきっと大きく値が戻って損失もだいぶ埋まるのではないか、そう思っていた。

会社に着き仕事を始める。正直最近はFXのことで頭がいっぱいだ。仕事中に携帯でポジションの確認をすることも多々あるし、仕事に集中しているとはとても言えない。上司が時々睨んでくるが、この上司はいつもそうだ。そもそも俺のことが気に入らないのだろう。

上司が話しかけてきた。

「河瀬君、今からちょっと打ち合わせの方に付き合ってもらえるかな」

「え? あぁ、いいですけど」

「じゃあもうちょっとしたら声をかけるからさ、それまで準備しておいてね」

「分かりました」

仕事か。あまりそういう気分ではないのだが、さすがに仕事はきちんとしないとな。まずは手元の仕事をキリのいいところまで終わらせて・・・

「河瀬君、じゃあ行こうか」

「はい」

と立ち上がった時に

「あ、すみません。携帯の方だけチェックさせてもらっていいですか」

今のレートが気になるのだ。まさか自分の都合で携帯を開いているとは思うまい。

「あぁ、いいよ。急がせてすまないね」

例のサイトを開きレートを確認する。目の前が真っ白になった

79.85円、今日の今のレートだ。俺の最大の塩漬け幅を超えてしまっている。もちろんすぐにメールを確認する。もしも本当にロスカットされてしまったのであれば、確実にメールが届く、もしも届いていなければまだセーフということだ。

メールは・・・・・・・・・・・届いていた

10:30 証拠金の不足により強制ロスカットいたしました

ご丁寧に残高まで書かれていた。

381,097円

900万円あった残高が今は38万円。それを見た瞬間にめまいがした。

「河瀬君、大丈夫か?」

もうダメだ。最近の損失で張っていた精神が一気に力を失った。俺は立つこともできなくなりその場に倒れこむ、人生で初めて救急車に乗ることとなってしまった。


そしてそのまま入院である。倒れたときの衝撃で軽く脳しんとうを起こしたらしい。またその後の検査で分かったが、胃の方に穴が開きかけていたとのことだ。どう考えても損失に耐えている期間のストレスが原因だろう。

俺は絶望感に襲われていた。862万円の損失。年収の2倍以上の損失だ。これを見て平静でいられる奴などいるわけもない。

俺は病院のベッドの上で泣いていた。やはり塩漬けは必勝法ではなかったのだ。書籍の言った通りに塩漬けは「FXでは絶対にやってはいけない投資法」だった。今更気付いてももう遅い。もう莫大な損失を出してしまった後のこと、そしてそれを取り戻す方法はない。

上司が見舞いに来たようだ。とっさのことで涙を見られたのは間違いないだろう。

「河瀬君、大丈夫かい」

「はい、なんとか」

「最近仕事の方も集中できていないようだったし、ちょっと心配していたんだよ。まさか倒れてしまうとは・・・」

気を使ってくれているのか。

「聞かないけど、若い時は色々あるからね。あんまり思いつめちゃダメだよ」

「はい・・・(涙があふれる)」

「うんうん、こんな上司でも相談にのれることもあるかもしれないからさ、あの、ほら、自殺とか考えちゃダメだよ

「大丈夫です。そんなこと考えていません」

「うんうん、それならいいんだけどね。仕事の方はどうにかするから、まずはゆっくりと休んで、また元気な顔で出社してきてよね」

そう言って上司が部屋を出ていく。

いい上司じゃないか、今まで悪く思っていたのが情けない。情けないのはそこだけではなかったが、ちょっとだけ気持ちが楽になった気もする。

自殺か・・・もしもこれだけの損失を出した人が100人いたのなら、いったい何人の人が自殺するのだろうか。俺はまだ仕事を首になったわけでもないし、収入という面では問題ない、預金だって全部合わせれば50万円くらいにはなる。自殺なんて考えるほどではないが、でも同じ800万円以上の損失額で自殺する人もきっといるだろう、862万円だ、ひと月に10万円貯めても86カ月、7年以上かかる。


次は両親がお見舞いに来た。これでは「まるで走馬灯のように・・・」というやつだ、俺は本当は死んでいるんじゃないだろうか。その方がよっぽど楽かもしれない。

「最近連絡がないと思ってたらこれだ、だからちゃんと連絡しなさいって言ってたでしょ」

と、母。

「なにかあったのか」

と、父。

誰も理由は知らないのだから、ここは体調不良ということで通しておこうと思う。両親は(主に母)金のことにうるさい、「862万円も負けた」なんて言ったときには親子の縁でも切られそうな勢いだ。もちろんボーナスはいつもように大学費用の返済のために払い続けないといけないだろう。

「ちょっと体調を崩してさ、入院は1週間ぐらいらしいけど、別に問題はなさそうだよ」

その後聞いてもいないのに母はお金のことを話し始めた。

「お父さんの給料が少ないから、あんたを大学まで入れていい会社に就かせたっていうのにさ、結局入れてくれるのはボーナスだけじゃないか。大学の費用だってまだ払いきってもらってないんですからね、これかもしっかりと働いて返してもらわないと・・・今回の入院がボーナスの査定に響かないといいけど・・・」

あぁ、また始まった。母の浪費癖、および金銭感覚のなさは祖父のせいらしい。祖父は異常なまでに金に執着する人で、祖母も結婚した当時はお金の苦労したらしく、母も子供のころはなにも買ってもらえなかったと言っている。そういった経緯で「自分のお金は人から取っても守らないと」という思想が母にできてしまったのではないかと、俺は勝手に思っている。

母の話は長かったが、結論を出すと「もっと金をよこせ」ということだ。それはたぶん無理だろう、これからはまた預金を始めなければいけないし、麻耶のデートにも・・・そういえば麻耶はどうしているだろうか


両親が帰った後に同僚が来る。麻耶と連絡が取りたい、連絡先の入っている携帯の確保をしなければ。

「私の携帯、誰か知りませんか?」

「え、あぁ、あれ壊れちゃってたよ」

「壊れた?」

「うん、君が倒れたときにつぶされておじゃんになったみたい」

「そうですか・・・今ありますか?」

「今は会社に置いてあるんじゃないかな、今度持ってくるよ」

携帯が壊れた。これはまずい。麻耶との連絡先は携帯にしか入っていない。もしも携帯のデータまでダメだとすると、最悪の場合は麻耶の会社まで行かなければいけないだろう。そうなるともちろん退院後となる。

数日後、同僚に壊れた俺の携帯を持ってきたもらったが、やはり壊れている。液晶も割れているし、電源も入らない。仕事関係の連絡先は名刺があるからどうにでもなるが、麻耶との連絡はこれ一つ。これには参ったが、結局退院を待つことにした。今の希望は麻耶しかない


退院。今日と明日は休み、明後日からはまた仕事の毎日だ。これからは仕事もきちんとこなさなければいけないだろう。上司にも世話になったし、1週間も休んだんだ、自分の仕事は結構溜まっていると思う。

だがその前に麻耶だ。退院の荷物を自宅に置いてすぐに麻耶の会社に向かう。

さすがにフラフラする。退院してすぐだ、まだ本来なら自宅で療養しなければいけないところだが、1日でも早く麻耶に会いたかった、話がしたかった。次からはこういうことがないように、連絡先をメモ帳に書いておこう。携帯に頼りすぎるのは良くない

電車に揺られて麻耶の働いている会社に着く。麻耶は派遣社員だったか? 正社員ではなかった気がする。まぁいいか、受付で聞いてみよう。

この受付嬢にはずいぶん前に会ったな、確か麻耶と初めて会った日にエレベーターで会議室まで案内してくれた子だ。あれから半年の時間が流れたが相変わらずのきれいさと男を寄せ付けないオーラを放っていた。

「鳴海麻耶を呼んでもらいたいのですが」

「分かりました、鳴海麻耶ですね。少々お待ちください」

・・・数分後。

「いま来られるそうです。あちらでお待ちください」

「どうも」

座って待つ。外を見ると行き交う人の群れ。もしもこの中に800万円以上損をした人がいて・・・なんて考えているうちに麻耶が来た。

「外に出ましょう。もうお昼だから」

「分かった」


近くの公園に着く、お昼なのに誰もいない。変な空気だ。

「あの、麻耶ごめんね。連絡できなくて」

「・・・」

「あのさ、実は俺入院しててさ、伝えようと思ったんだけど携帯も壊れて連絡とれなかったんだ。本当にごめん」

「・・・」

「それとすごく言いにくいんだけど、例の必勝法は失敗しちゃった。結局必勝法じゃなかったみたいで、今までのお金全部負けたんだ。だから今までのようなデートはできないからさ、そこは我慢してもらいたいかなって」

まずは謝っておこうと思った。普通に考えても彼氏からの連絡が途絶えて1週間もたてば心配になるのが彼女というものだ、連絡をとれなかったことは謝らなければいけない。もちろん負けたこともだ。

「・・・それだけ」

「え?」

「・・・言いたいことはそれだけ?」

「あぁ、うん、連絡取れなくてごめんね」

彼女がぽろぽろと泣き出す。

「あの、本当にごめん。麻耶の連絡先を携帯にしか入れてなかったから・・・」

「・・・私のこと嫌いになったの?」

「違う、違うよ、本当に入院してて・・・」

「ウソだよ、そんなのウソだよ。きっと私のこと嫌いになったからそんなウソつくんでしょ」

「違うって、本当に入院してたんだ。ついさっき退院してきたばかりで・・・」

「退院してきたばかりで私のところに来たの? そんなのおかしいよ。私がお金のかかる女だから? だからそんなウソつくの? 私って面倒くさかった? 私にお金使いたくなくなった?」

「違うってば、誤解だよ」

「誤解じゃないもん。分かってんだ、太郎が私のこと嫌いになってきてるの。この間だってさ、結婚の話とかしてさ、もしもあそこで「結婚したくない」なんて言ったら別れるつもりだったんでしょ。いいんだ、分かってたんだ、太郎にとって私は遊び道具の一つだったんだ」

そう言ってさらに泣き出す麻耶。

本当に違う。俺はそんなこと思っていない。どうすれば分かってもらえるのだろうか。ついつい無言になる。

少し間が開いて

もう私たち終わりだね

「え!?」

「もうこんなことになった以上は付き合っていくのなんか無理だよ」

「いや、そんなこと言わないでさ、麻耶はまだ勘違いしているだけだからさ」

「でもお金使いたくないんでしょ」

「使いたくないんじゃなくて、もうお金がないんだって、あの必勝法が間違ってたせいでもうお金なんて残ってないよ」

「ほら本音が出た。本当はお金がかかる私となんかデートしたくなかったんでしょ。確かに私もさ、お金のかかるところばっか行きたがってたけどさ、だからってそんな振り方はないじゃん」

「振ってないよ、そんなつもりは全くないから。麻耶の勘違いだって」

「もういい、さようなら。会社にも2度と来ないで」

立ちあがる麻耶。もちろん引きとめる。こういうときは追いかけてほしいのが女の子というやつらしい

「待ってよ麻耶」

「麻耶は追いかけてほしいと思っている」というその予想は外れた。麻耶は俺の言葉を完全に無視して本当に立ち去ってしまったのだ。ということは本当に終わり。麻耶との関係はこれで終わりである。


その後何度か麻耶の会社に行ってはみたが、俺とは取り次がないように言われているらしく、受付に行っても「おかえりください」と返ってくるだけ。携帯が壊れて麻耶との連絡先も分からない。麻耶との関係はここまでとなってしまった。

俺としては未練たらたらである。結婚を考えるぐらいの女性だ、今まで付き合った女性の中で一番なのは間違いない(比較対象は少ないが)。そしてこの感情やり場のなさ、俺の彼女を好きという感情はFXの大敗を薄めてくれるようなものだった。しかし麻耶と話せもしない以上この感情の意味は全くなくなってしまった。麻耶という希望も俺にはもうないのだ。

そうなればきついのが862万の損失だ。そもそもFXなんてやらなければ麻耶と別れることもなかったんじゃないだろうか? この損失がなければ麻耶との関係は続けてられたんじゃないだろうか? そんなことを思ってももうしょうがない、本当にどうしようもないのだ。

つい1か月前は「いまこそ人生の最高期」なんて思ってたものだが、そこから年収の2倍以上の損失を出し、結婚を考えていた女性からは別れを告げられた。「いまこそ人生の最低期」なのではないだろうか。

もうFXなんてしない、もう2度と絶対にしない。見たくもない。関わりたくもない。俺は取引口座を閉鎖する手続きをとり、これからは普通に生きていくことを固く誓った


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スペーストレーダー 第10回 黄金時代到来

600万、あれから半年が過ぎたが必勝法による利益は約600万円となっていた。最初の投資金が300万円で今の資金はだいたい900万円。単純に3倍まで増えたことになる

あれから何度か長期の塩漬け期間が発生し、1カ月近くも塩漬けになったりしたこともあったが結局利益で決済することはできた。しかもその塩漬け期間もスワップポイントをもらっているから何も心配するようなことはなく、素晴らしい必勝法に頼りきりになっている。

それだけ利益があれば、さぞ良い生活でもしそうなものだがそういうわけでもない。これも例のサイトに書いてあったことだが、FXの税金というのはやばいくらいに高いらしい。だから税金の心配をすると簡単には利益を使っていけない。まずは3月に確定申告を終わらせて、後は残った利益を使っていこうと思う。もうちょっとで12月となるし、1年の利益が確定して税金が計算できる。そうなってから考えてもいいだろう。

と、いいながら実は預金は使い始めてきた。550万円あった預金の中から300万円をFXに回し、残り250万円も大部分は使い切ってしまった。何に使ったのかというと、麻耶とのデートやプレゼントだ。

特にプレゼントは大きかった。デートだけならば給料ももらっているわけだし月にちょっとづつのマイナスで済んでいたのだが、「必勝法聞いてきてあげたんだから、プレゼントぐらいしてよね」ということでバッグやらコートやらをプレゼントする羽目になった。まぁ当然と言えば当然なのかもしれない、あと少しでクリスマスなのは怖いが・・・

それと実は麻耶との結婚も考え始めてきた。もうすでにデートだって20〜30回はしているし、関係もそれなりに進んではきた。次のステップとして「結婚」があっても全くおかしくはないだろう。なにより俺は必勝法のおかげで大きく年収がアップしているから、他の男と比べても「結婚しても損はしない男」になっていると自分では思っている。


問題は麻耶の気持ちだが、今日も実は麻耶とのデートだ。

プロポーズ、なんてのはまだ早いが、俺との関係がこのまま続いていくものなのか、結婚というステップが見えているのかとかそのあたりは聞いておきたい。

「どうかした?」

麻耶が聞いてくる。なにか思っていることがあるのを言い当てられるのはもう何度目だろうか。

「あぁ、うん、ちょっとさ、二人の関係について話しておきたいなと思ってさ」

結婚したいってこと?

ズバリ。そこまではっきり言われると二の句が継げない。

「ふーん、そういうことも考えてくれるようになったんだー」

「もう付き合って半年以上になるしさ、今すぐ結婚したいというわけじゃないけど、そういう意思がある付き合いなのかどうかをはっきりさせたくてさ」

まぁこれぐらい言えれば十分だろう。

結婚したい、今すぐ結婚したい

「え!?」

予想外の返答に戸惑う俺。

「でも、あ、あの、その」

「アハハ(笑)、冗談だって」

冗談だったのか、俺は嬉しいのか悲しいのか良くわからない感情に襲われた。

「でもまぁアリといえばアリだよね。あくまでも将来的にはの話だけどさ」

「つまりこれからは結婚を前提にした付き合いになっていいってこと?」

「まぁそういうことになるかなぁ」

正直これは嬉しかった。麻耶には悪いが麻耶は見た目は遊び人という感じだから、男遊びの一環的な感じで俺と付き合っているのかも? という思いはずっと消えなかった。まぁそれでも決して悪くはなかったのだが、半年という期間を経てもまだその状態というのは避けたかったから、今の返答は素直にうれしい。

「でもこれからもっとFXで頑張ってもらわないとねー、まだまだプレゼントしてほしいものあるしさ(笑)」

「そこかよ(苦笑)、まぁ必勝法を教えてくれたのも麻耶のおかげだけどね」

冗談半分の会話だが、半分は本気なのが怖い。本当にFXで頑張っていかなくてはいけないな。


麻耶と別れて帰宅する。本当は麻耶と一緒に・・・とも思うが、今日は平日だしFXをやっておかなければいけない。

ということで部屋に戻ってすぐに取引システムを開く、今日も利益が・・・といきたかったが実はここ2週間ほどは勝っていない。今は塩漬け期間に入っているのだ。まぁスワップも順調に入っているし、特に問題はないだろう。1カ月塩漬けになったとしても戻った実績はある、2週間ぐらいどうということもないだろう。

最近はカップラーメンを食べることも少なくなってきた。ひと月平均で100万円の利益を生んでいるわけなので、「給料の一部を預金に回さないといけない」なんていう心配は一切必要ない。最近は贅沢にコンビニ弁当だ。「コンビニ弁当なんて・・・」と思うかもしれないが、最近のコンビニ弁当は贅沢重視志向なので、味もボリュームも大満足だ。料理もしないわけではないが、全く得意ではないので、やたらと預金する必要のなくなった今はコンビニ弁当が主流だ。

うまくいっている、最近は何もかもがうまくいっている。これもFXのおかげ、麻耶が必勝法を教えてくれたおかげ。人生というのはここまでうまくいくものなのだろうか、このまま行けばFXでは莫大な利益を手にし、麻耶という女性と結婚を果たし、夢である宇宙旅行する実現できることだろう。うまくいきすぎている、今までそれほど苦労したわけではなかったが最近はうまくいきすぎている。人生というのはこんなにも明るく楽しい未来が待っているものだったろうか


それから2週間が過ぎる。例の塩漬けポジションは順調にスワップポイントを増やしているものの、損失は今まで一番大きくなってしまった。まだまだ限度の半分程度だが、資金は4割ほどなくなっていた4割、約360万円の損失だ。確定させない限りは問題ないが、心の負担はかなり大きくなっていた。もしも今お金が必要になったとしてもFXの投資金から引き出すわけにはいかなくなったからだ。

後悔した。確かにFXで利益は上がっていたが、預金には手をつけるべきではなかった。非常時というのを全く考慮に入れていなかった失敗だ。もちろんこの塩漬け期間が長引けば、さらに精神的な負担は増えることだろう。

しかし問題はない、結局相場が上がって損失が埋まれば良いだけのこと。今はかなり相場が下げてきているが、そのうち反発して戻れば今の損失なんて消え去ってしまうことだろう。明けない夜はない、下がり続ける相場もきっとない、このまま持ち続ければよいだけのことだ。

明日には戻っているだろうか、来週には戻っているだろうか、そんなことを思いながら日々を過ごしていった。


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posted by ゼロハジ at 2010年04月08日 12:11 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第9回 2度目の挑戦

大爆発。そんな言い方しか表現しようがない。

つい10日ほど前のことか、例の必勝法をデモトレードで試し始めて今日で10日になる。

結果はまさに大爆発。8トレードして8勝、つまりは全勝だ。勝率にして100%だから必勝法というのも全く間違っていなかったことになる。これはすごい、このトレードはすごすぎる

確かにトレードが損失になるようなこともあったが、それは損失が利益に変わるまで待てばよいだけのことなので大した負担ではない。一番の塩漬け期間でも十数時間だった。仕事に行く前にトレードしてすぐに損失が出たので塩漬けにしたら、帰宅して食事をしている間に利益に変わっていた。

デモトレードながら利益率は10%。たった10日で10%も勝ったのだ、1日1%という驚異的な金利だ。いまどきの定期預金ですら1%はないかもしれない。それが毎日続いていく・・・これはすごいことになってきた


とりあえず麻耶には報告しておいた。「デモトレードという仮想資金でのトレードではうまくいっている、これは本当に必勝法だった」と。きっと喜んでくれていることだろう。

今のところ問題は2つ。一つは「いつ実際のトレードに移るのか」ということと、もう一つは実際にトレードに移った場合に「いくら投資するのか」ということだ。

まず「いつ実際のトレードに移るのか」ということだが、これは結構悩んでいる。前回の失敗の時には2週間ほどはなんとか運用できていた。結局たった一トレードがミスったわけだが、もしももっとゆっくりとしたペースでやっていればそんなことにはならなかっただろう。今やっているのはデモトレード、いくらやっても自分のお金にはならないが貴重な経験にはなる。サイトの情報でも「ひと月以上の塩漬け期間が発生することもある」というし、今のデータというのは明らかに少ないことは明白だ。となると2カ月ぐらい様子を見た方が良いのだろうか。正直今すぐにでも始めたくなるほどの仮想利益ではあるのだが・・・

そして「いくら投資するのか」だろう。前回の取引では50万で始めて見事に散った。「じゃあもっと少ない額で・・・」といきたいがそうもいかない。今回の方法は必勝法と紹介されている方法で、前回のような適当な方法ではない。そしてこの必勝法は1万通貨の取引をするのに7万円も余裕を見なければいけないのだ。つまり前回の金額では7万通貨までしか取引することができない。前回100万通貨の取引までした俺としては、最低でも20〜30万通貨で取引したいところだ。デモトレードの資金はちょうど300万円からのスタートで、42〜43万通貨で取引している。そして1回のトレードの利益は5〜6万。できればこのぐらいの勢いがあるとやる気も出るが、預金550万円の中の300万円はさすがに考えられない。でも必勝法だしなぁ・・・


と、考え込んでいるうちにまた勝っていた。今回の利益は7万5000円。これが現実の資金だったらどれほどよいことか。今は焦る気持ちを抑えるのが一番というのは分かってはいるが、さすがにこの利益には目がくらむ。しかも必勝法だ、負けることはない。

もうこの段階までくればこの必勝法、つまり塩漬けが「絶対にしてはいけない危険な投資」ではないことは確実。書籍もそういったミスをすることはある。きっと塩漬けを使ったこともないのだろう。使ってみればいいのにな、そうすればきっとみんな大金持ちだ。

そういえばこのデモトレードをしている間に新しく口座を開設した。例のサイトで紹介されていた必勝法に向いている口座だが、口座開設をすることは無料というのは知っていたが、入金をしなくても口座自体は維持できるということは知らなかった。時期がいつかは分からないが、この必勝法で取引することは間違いないだろうし、いつでもすぐに取引ができるように口座だけは作っておいたのだ。レバレッジは100倍で、スプレッドはドル円で1だったかな? 正直よく見ていない。こんな素晴らしい必勝法を作った方が勧めている口座なら間違いはないからだ。俺が同行考えることじゃない。言われたとおりにやっておけばいいんだ。


朝。取引をするがうまくいかない。もちろんいつものように損失なんて放っておいて会社に出かける。最近は会社に行く日の方が嬉しい、会社が休みの土日は取引ができないから、むしろ会社で働かなければいけない平日の方が取引ができるのでウキウキなのだ。

最近は上司もにらまなくなってきた。おそらく俺のやる気が上がっているおかげで仕事がはかどり、結果として全体がスムーズに行っているのだろう。といっても仕事の量など多くはない会社だ。最低限のことをやっておけば文句を言われることはない、ただ上司の席に近い俺はなにかと上司の気に障るようだ。

そういえば例のポジションはどうなったろうか。いくらデモトレードとはいえその内容は気にかかる。だが今は会社の中、ポジションを確認することなどできそうもない・・・と思うが、実はそれもできるのだ。俺はあまり携帯は得意ではないが、携帯のサイトを使えばレートの確認ができるらしいし、本番の方の口座では取引をメールで通知することもできるそうだ。まだ本番口座での取引はないが、設定だけはしておいた。

こっそりと、いや堂々とサイトを確認する。社内で携帯を開いても誰も仕事以外のことをしているとは思わない、思ったとしても口には出さない、ここはそんな会社だ。うーん、特にレートに動きはない。携帯だと多少見にくいが、見間違えるほどではなさそうだ。今後も携帯サイトを使っていこうと思う。


帰宅する。帰宅してまずすることは取引システムを開くこと・・・ではない。俺は例の必勝法を完全に信頼しているため、まずは取引よりも自分のことを優先したい。自分のことといえば・・・そう飯だ。

今日もカップラーメンなのはさすがに情けなかった。金がないわけでもないのだが、麻耶とのデートにお金を使うことを考えると贅沢はできない。まぁカップラーメンも十分に贅沢ではあるが、最近は新商品が多いためか安くなっているものもあって消費者としては嬉しい。

麻耶からメールが来る。中身を読んでみたがやたらと長い割に何を言いたいかが良くわからなかった。今日は仕事場で・・・と始まって、最近のファッションはどうたらこうたらと、そして最後は近所の駐車場の話になった、もう何が言いたいのかわからない

時々思うのだが女ってのはどうしてこうよくわからない話が好きなんだろうか、俺の母親とかもそうだが、いつ話を終わらせたいのかどう話を決着つけたいのかが全く見えないままに話し出している気がする。そして話が脱線して戻ることがないうえにさらに脱線するというまるで迷路のような会話が楽しいのか? まぁ少なくとも麻耶なら許せるが、母親にこれをされると連絡すら取りたくなくなってくる。こっちの都合も考えてくれ。

麻耶のメールには「今から取引するから後で詳しく聞く」と返答しておいた。もうちょっと意味のあるメールならうれしいが、ここまで長文の意味のないメールに返信する気はさすがに起きなかった。というか電話じゃなかっただけ幸いか。麻耶から「OK、頑張ってね」とメールが届いた。絵文字が多いが、時々何を表している絵文字なのか分からないのが怖い。感情を読み違える原因になるから、できれば俺には絵文字は使わないでほしいところだ(苦笑)。


カップラーメンを食べ終わり、取引システムを開くことにする。

デモトレードとは言えIDとパスワードは入力しなければいけないのはちょっと面倒だ。実際の口座ならまだしもデモトレードなら別に適当でも良かったんじゃないか? そんなことを思いながらメモからパスワードを入力する。

すぐに取引システムが開かれて今日のトレードの結果が明らかになる。今日も勝ちだ、しかも今までにないほど勝っている。もちろんすぐに決済して利益を確定、自分のお金ではないとはいえこの辺りはぬかりない。

8%、今日の朝に失敗したと思ったトレードが、仕事が終わって帰ってくるとその結果は1回で8%の利率をたたき出していた。これが必勝法でなくてなんなのか、デモトレードながら利益額にして27万円。たった10日ちょっとのトレードで60万円近くの利益。

俺は覚悟を決めたやろう、この必勝法を使って勝ちまくってやろう

そうと決まれば話は早い、必勝法なのだからいくら資金をつぎ込んでもいいだろう、ここは一気にデモトレードと同じ300万円を使って取引を始めようと思う。

あまりに投資金が大きすぎることは分かっているがチャンスを逃したくない。最悪でも塩漬けにしておけば、何日も損失のままだったとしてもスワップで利益がつく、この必勝法は塩漬け期間にも利益がでる最高の投資法なのだ。


300万円か、残りの預金は250万円だな。でもまぁ十分だ、お金なんていくらでも稼げる。この必勝法があれば十分に利益を上げていけるんだ。麻耶とのデートだって好きな時に好きなだけいけるだろう。そうだ俺はやれる、この必勝法で勝っていける。そんなこと思っている間にまたデモトレードで勝っていた。


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posted by ゼロハジ at 2010年04月07日 13:12 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第8回 まさかの必勝法

はぁ、気が重い。今から久しぶりに麻耶と会うというのに、「今朝の大敗」もはや大敗どころではないが、それが非常に重くのしかかってくる。これから麻耶とどんな話をしたらよいのだろうか、確実に話題はFXに行くし、そうなれば43万円負けた話もしなければいけない。気が重いのは当たり前だ。

それに今日のデート代だってどうするんだ。まぁ確かに預金まだまだあるし、ここ2週間は全くデートしていなかったから資金はあるが、以前と同じレベルの店に通い続けることができなくなったのは変わりない。しかし麻耶はまだ俺がFXで負けたことを知らないから前と同じ店を指定してきた、断れない俺が悪いのは間違いないが、FXを勧められたのと同じ店というのも何とも皮肉なものだ。


「どうしたの?」

ずいぶん前にも聞いたセリフだ。麻耶は人の感情を読みとるのがうまいのかもしれない。

「いや、あ、あの・・・」

言い淀んでいると麻耶が切り出してきた。

FXで負けたんでしょ

!? 何故分かったんだ。FXで勝った旨の報告メールをしたことは多々あったが、負けた時には一切報告しなかった。普通に考えればまだ俺が勝っていると思いこんでいるものだが、負けたことを言い当てるとは麻耶は超能力者か何かだろうか。それとも俺がそこまで落ち込んでいたのか。

見事に言い当てられた俺はしどろもどろになるしかなかった。少しの間があって麻耶が

「いくら負けたの?」

と聞いてくる。

「・・・43万ほど」

「アハハ(笑)、それはずいぶんと大きく負けたね」

笑われた、俺にとっては43万円は十分な大金だ。それなのにこいつは笑い飛ばすというのか。これにはさすがに頭にきた。

「笑うことないだろう、FXを始めたのだって麻耶とのデートが良くなればと思ってのことなんだし、悲しんでくれとは言わないが笑うのはいくらなんでも酷いだろ」

「あ、ゴメンゴメン」

沈黙、強く言いすぎただろうか。負けたことへの腹いせという気持ちもあったのかもしれない。しかし謝るのもシャクだ、しかしこの沈黙の長さも・・・

結局麻耶が話し始めた。

「いや、やっぱりなーと思ってさ」

「やっぱり?」

「うん、私の友達もFX始めたけど、すぐに負けちゃったんだよね。だから太郎も結局負けちゃうのかなと思ってた」

なんてことだ。「負けると分かっていた」、ならなぜFXを勧めたんだ、金の無駄になると分かっていたなら勧めないだろ普通。

「負けると思ってたならFXのこと話さなくて良かったじゃないか」

「いやぁ、太郎ならやってくれるかなと思って」

「でも結局負けたよ。もうFXはこりごりだ、俺にはちょっときついみたいだよ」

正直に麻耶に伝えた。実は負けてからも少しの間はどうにかなると思っていた、しかし負けた原因を見て、負けた金額を見て、これからの取引でもそういうことが起きる可能性が十分にあると知った時に「俺には無理なんだな」というのをはっきりと感じたのだ。もうFXという投資はしないだろう。


少しの間があって麻耶が口を開く

「でもね、その友達は今は勝ってるんだよ」

「それは良かったけど、俺には無理だって。もうやるつもりないし」

「ふーん、必勝法があるらしいんだけどなー」

必勝法、これは心に響く、そんなものがあれば俺でもFXで勝つことができるはずだからだ。もしかしたら麻耶はその友達から必勝法を聞いてきたのだろうか?

「麻耶、その必勝法って・・・」

言いかけたときに麻耶がバッグから一枚の紙を取りだした。

「このサイト、このアドレスのサイトにその必勝法が書かれてるらしいよ」

言葉が出ない、何も思わないわけではなかったがそのアドレスが書かれている紙を眺める以外はできなかった。

「友達もこれで勝っているっていうし、もう少し早く教えたかったんだけど、太郎が勝っているっていうから少し待ってみようかなと思って言わなかったんだ」

「あの、その、ありがとう。さっそく参考にしてみるよ」

ありがとうなんて久々に言った気がする。

「うん、あんまり無理しないで頑張ってみてね」

そのまま麻耶と別れ、俺ははやる気持ちを抑えて帰宅する。


帰宅してすぐに先ほどの紙に書かれたアドレスを打ち込み、必勝法が書かれているというサイトを確認する。

麻耶の教えてくれたサイトの必勝法というのはどうやら「塩漬け」というものらしい。塩漬けについては購入した書籍にも載っていたが、「絶対にしてはいけない投資法」として紹介されていた。そんな投資法が本当に必勝法なのか? と、疑問に思う。

まず塩漬けとは何なのかということだが、これは一度取引をしたら利益が出るまでずっとポジションを持ち続けるというもので、損失が出ている間は決済をすることはない、つまり損失を確定することなくポジションを持ち続けていくのだ。気になるのは強制ロスカットだが、塩漬けでは一つのポジションに対して余計な資金を用意しておくことで強制ロスカットを避けるということらしい。

また先ほどのサイトはただそれだけではなく、「塩漬け期間にスワップをもらうためにトレードは買いのみとする」「トレードするのは勝てそうな時のみ、トレードして勝てなかったときに初めて塩漬けにする」「1万通貨あたり700Pips耐えられるようにする」「レバレッジは100倍程度」といったルールを追加していた。


うーん、どうなのだろうか。書籍では塩漬けはダメ、サイトでは塩漬けは必勝法。どちらを信用すべきか。悩みに悩んで1時間。俺はあることを思い出す。

「そうだ、デモトレードとかいうのがあるじゃないか

そう、デモトレード。実際のトレードと同じ相場で仮想資金を使ったトレードをすることができるシステムだ。これを使って先ほどの必勝法を試してみて、本当に利益が上げられそうであればその時に実際のお金を使えばいい。

ということでさっそく俺はデモ口座を開設した。実はそのサイトにはいくつかの口座候補が載っていて、「必勝法にはこの口座が良い」ということなのだそうだ。ここは素直にそのお勧めされた口座のデモ口座を開いてみることにしたのだ。

後は実際にトレードしてみるだけだが、いったいいつトレードしたらいいんだろうか。とりあえず試しに今日はドル円でも買ってみようか、所詮仮想資金だし失うものはなにもない。条件通りにドル円を買い、後はどう動くかを見極めるだけ。「本当にこの必勝法はうまくいくんだろうか?」そんな疑問は尽きなかったが、まずはFXに望みをつなげたのは本当にうれしかった。麻耶も俺のこと考えてくれてるんだな、俺も頑張ってFXで利益を上げられるようにしないといけないだろう。FXへの期待は尽きない。


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スペーストレーダー 第7回 茫然自失

ん? もう朝か。

昨日の夜、今までの負けを一気に取り戻すべく100万通貨でのトレードを行ったばかりだ。もちろんこのぐらいの取引量であれば今までの負けを大きく取り戻すほどの勝ちとなっていることだろう。問題はどのくらい勝っているかということなのだが・・・

今は朝5時。FXの結果を見るのはいつもこの時間なので、最近は早起きになってしまった。その分夜は早く寝るようになったのだが、生活のペースが変わったのは色々と疲れてしまう。だが、今日の結果でその気分も変わるかもしれないな。

取引システムを開く前に軽く朝食取ることにする。起きてすぐに取引システムを開くのも悪くはないが、いったん気持ちを引き締めてからというのもあるし、なにより先に取引システムを開いてしまうと朝食など食べたくなくなってしまうのだ。FXというのは勝つにしろ負けるにしろかなりの精神的な重しがある。それなら朝に結果を見なければいいのだが、今はこの方法をやろうと決めているのだからしょうがない。


朝のニュースは同じものの繰り返しで面白くないな。朝食を食べ終わった俺はテレビを消し、素晴らしい結果が出ているであろう取引システムを開くことにする。

思わず笑いがこみあげてくる。100万通貨での利益なんて見たこともない、きっと働くのも嫌なくらい儲かっているだろうな、そんなことを考えながら取引システムの起動を待っていた。すぐに取引システムが開かれる。もちろん真っ先に見るのが「残高」だ。ここを見れば結果よりも早くに現在の状態が分かる。

残高をみる俺。最初に6が見えた、60万を超えたのか、そんな風に思ったのは一瞬だった。

66390円

昨日まであった33万円が、今日はたったの6万6000円しかない。6万6000円、何度見ても6万6000円だ。

すぐに何かの間違いだと思った。どう考えてもこの資金の減り方はおかしすぎる、何らかのトラブルがあって一時的に資金が減っているように見えるだけで、実際にはすぐに元の数値に戻るはずなんだ。確認のために取引記録を開いてみる。

取引記録を開くのは初めてだが、見方はそれほど難しくはない。注文が約定された時の時刻やレート、損益が表示されているだけだ。実際に昨日の夜のトレードを確認してみたところ、寝る前のトレードの記録は確かに残っている。問題はその後どうなったかということだが、見た限りではトレード後わずか30分でポジションが閉じられている、もちろん莫大な損失と一緒にだ。

俺はこんな注文は出していない。システム側で勝手にやったこと、きっと俺の口座を勝手に操作したんだ。そうだ、そうに違いない、これはきっと詐欺みたいなものなんだ


しばらくそうやって怒りを感じていたが、取引システムにある表示があることに気付いてしまった。

22:30 証拠金不足によりポジションをロスカットいたしました

ロスカット。そうだ、これは強制ロスカットだ。取引システムの説明書を読んだ時にそんなことが書いてあった気がする。一定以下の資金水準となると、取引システムの側でポジションを勝手に決済するらしい。ということはこの金額は事実か、元は50万円あった資金が2週間ちょっとで6万6000円。これが本当に投資か? ギャンブルよりも酷い気がした


もう会社行かなければ行かない時間だ。こんな気持ちで会社に行くのか、行きたくない、会社に行かなくてもFXだけで生活できるかもなんていう夢はどこへ行ったのだろうか。行きたくない、本当に行きたくない

しかし心はそうでも体はそうではないようだ。すでに朝食も食べていたこともあり、体は順調に会社に行く支度を始める。習慣とはなんと恐ろしいものだろうか、いや、ありがたいものだろうか。43万円も失ったんだ、今ここできちんと働かないと後が怖い、いくらまだ550万の預金があるとはいえ、毎日の糧は稼がないといけない。

俺はいやいやながら会社に向かった。


会社ではまた上司に睨まれる。しかしそんなことも気にならない。43万だ、43万も失ったんだ。確かにいい夢を見させてもらったと言えばそれまでだが、さすがにここで終了というわけにはいかない。まずは原因を究明して、本当にFXが無理なのかどうかをしっかりと見極めていきたい。

仕事は順調(?)に終わり、帰宅する。結局1日中例のトレードのことを考えていたが、朝は時間がなく結果を詳しく見ていなかったところもある。帰ってからもう一度詳細に確認し、なにか対応できることもあるかもしれない


帰宅してすぐに取引システムを見る。実はこの負けは一時的なもので、今見ればまた資金が戻っている・・・なんてことを期待してはみたが、やはり何も変わりなかった。もうこうなってはしょうがない、現実を見て次につなげよう。

まず一番確認したかったのは22時30分に何があったかということだ。強制ロスカットされたのはその時間、トレードした僅か30分のことである。ここに何もないはずがない、そう思ってチャートを確認してみる。なんだこの長い足は。

22時30分以降にとてつもない変動がある。それまでの3倍以上は動いているだろうか、これが原因で強制ロスカットとなったことは明白である。問題はそれがなぜ起こったのかということだが・・・この答えも取引システムの中にあった。

22:30に米雇用統計についての注意

雇用統計? そういえば読んだ書籍にも何やら書いてあった気がするな、確認してみるか。

書籍を確認してみると「雇用統計」は確かに書かれてあった。書籍によれば雇用統計というのは非常に重要な「経済指標」らしく、その発表の瞬間には大きく相場が動くこともあるとのことだった。念のため取引システムの方の注意も確認してみたが、スプレッドの拡大やスリッページの発生、大きな値動きに注意しろとのことだったし、同じもので間違いないだろう。

そうか、俺はこの雇用統計の影響で負けたんだな。これはまったくチェックしていなかった自分を恨むしかないだろう。でもなぜ強制ロスカットされたんだ? 今までは全然大丈夫だったし、146万通貨持てるところを100万通貨に抑えてトレードしたんだぞ、強制ロスカットされるほどのことだっただろうか、よし計算してみよう。

まず1万通貨あたりの証拠金はレバレッジ400倍なので約2250円。それを100万通貨取引したのだから、22万5000円。この時の資金は約33万円だから、ここまでは問題ない。

そして強制ロスカットの条件は「証拠金維持率が30%を切ること」つまり22万5000円の30%、6万7500円まで損失に耐えられるわけだ。33万-6万7500円で22万2500円以上の損失となるとロスカットということか。100万通貨のトレードだと1Pips1万円だから、22.3Pipsの値動きで強制ロスカットとなる。

え!?たったそれしか耐えられなかったの? 22Pipsなんて普通に動くぐらいの値動きだ、今までもそのくらいのPipsは勝っていたし負けていた、ということは今回は100万通貨という取引量の多さのせいで損失に耐えられずに負けた、ということか。雇用統計のせいというよりもあんまり大きな量を取引しすぎたせいだったようだ。


事実を突き付けられたような感じでやる気は完全になくなっていた。まだ夜8時になったばかりだが、トレードする資金も十分ではないし、その前にトレードする気すら起きない。もう終わった。完全に燃え尽きた

思えばこの2週間は楽しかったもんだ。1勝しては「これで麻耶に何か買ってやれるかも」と思ったり、負けても「もう少しうまくなればきっと勝てる」なんて思ったりしていた。しかし今は違う、トレードする資金がなければどうしようもない、資金を追加することもできなくはないが、夢よりも絶望の方が大きい。


ぼーっとしたまま時間を過ごす。また同じか、前と同じ希望ない毎日を送っていくだけ。43万円はまぁしょうがない、しかし夢や希望がなくなったのは痛かった。未来がない、未来が面白くない、これからも同じ生活、毎日の繰り返し。まるで映画を観終わった気分だ、映画を見ているときは自分がスーパースターになったような気分になるが、しかし終わった後は元の同じ生活が待っている。今はまさにそんな気分だ。

しかし俺にも希望が一つだけあった。今その希望からメールが届く、麻耶からのメールだ。

「今夜空いてる? 食事にでも行かない?」

FXを教えてくれたのは麻耶だ。そしてFXを始めた理由として麻耶のデート資金のためというのも少なからずあった。今回の負けは報告しないわけにはいかないだろう、なにより俺がさびしい。麻耶へ返信のメールを送る、もちろん「YES」だ。そういえばFXを教えてもらってから一度もあっていないな。

俺が負けたことを知ったら麻耶は悲しむだろうか。こんなことになるんだったら、負けた43万円を麻耶のデート資金にそのまま使えばよかった。もちろんそんなこと思ってももう遅い、FX口座の資金は確実に減ってしまったのだ。

また麻耶にお金がない報告をすることになろうとは夢に思っていなかった。気が重いまま麻耶との待ち合わせ場所に向かう。


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posted by ゼロハジ at 2010年04月05日 11:51 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第6回 初勝利!!!

ある人が嫌なことを忘れるための面白い方法を教えてくれたことがある。その方法というのは「嫌なことがあった当日に一睡もしないこと」だそうだ。医学的に効果があるのかどうかは不明だが、その人が言うには記憶というのは寝ることによって定着するらしい、だから嫌な記憶を定着させないためにその日は寝ない。すると嫌な記憶が定着しないから早く忘れることができる、ということらしい。

しかもこの方法だと、嫌なことがあった当日を寝ないのだから生活時間で2日分寝ないこととなる。そうなると眠気はかなりのもので、嫌なことがあったことなど思いだす暇もなく常に眠気に襲われる、という意味もあるのだそうだ。

この方法を試したわけでもないのだが、眠気のせいで「マイナス400円」の不安からは逃れられた。もちろん例の嫌な上司に睨まれはしたが、絶対的仕事量の少ないうちの会社にあっては実際に寝ていなければウトウトぐらいでは怒られることはない。さすがに仕事はこなさなければいけないが、起きていたのか寝ていたのかわからないぐらいの夢ごこちのまま仕事時間は終了してしまった。さっさと帰って寝よう。


ようやく部屋につく、すぐに布団に入って寝よう。もうそれ以外は思わない。さすがに昨日眠れなかったのは響いてきたのだ。

・・・しかしサッパリ眠れない。今日も定時上がりだったので今はまだ7時。いつも早くても12時を過ぎる時間に寝ている俺にとってはいくら眠くてもこの時間はきつかったらしい。しょうがないので眠くなったらすぐに寝れるように準備だけしておこう。

布団の近くのパソコンを開く、もちろん目的はFXだ。今は目がさえているから、取引には何の問題もないだろう。少しだけ取引してみて、感覚をつけるのもきっと大事なことだ。そう思いながら取引システムを起動させた。


うん? 今日はやけにドル円が上がってるな。午後7時ごろ、ちょうど先ほどからドル円が上昇している、かなり長いローソク足が見えるし、これは勢いがあるのだろうか? 取引してみることにしよう。

昨日は1万通貨だったが、取引システムを見る限り現在の49万9600円だと最大で222万通貨持つことができるようだ。さすがレバレッジ400倍、1万通貨取引なんてまだまだ小さいものだったのだろう。今回はドーンといこうと思う。

が、やはり昨日の負けは気になる。ここは少なめに10万通貨ぐらいにしておこうか、222万通貨も持てるんだ、このぐらいでも全然大丈夫だろう。ということでドル円を10万通貨分購入した。昨日の10倍の取引量だ。


やはり今日は勢いが違ったか。すでに5000円もの利益が乗ってきている、正直笑いが止まらない。昨日のマイナス400円なんてこれで大きく上回ったし、この勢いでもっと相場が上がればさらに儲けられるかもしれない。トレードを始めて本当に一瞬、せいぜい2分ぐらいのことである。

腹が減ってきた。そういえば帰って来てから何も食っていない。取引システムを見ながら飯を食うこととしよう。今日もカップラーメンだ。

レートは行ったり来たりしているが、マイナスに転じることは今のところない。トレードから40分が経過したものの利益は元の5000円まで戻ってきた。一時は1万円まで行ったことだし、そろそろ限界なのだろうか。まだポジションを決済はしていない


・・・はっ、すでに午前5時を回っていた。どうやら取引システムを見ながら寝てしまったらしい。座りながら寝たためか首が痛いが、寝ている間にぶつかってしまったのかカップラーメンの容器と箸が下に落ちている。スープまで飲んでおいたのは正解だったか。

そんなどうでもいいことを思ってしまったが、すぐに取引の途中だったことに気付く。開いたままだった取引システムを確認してみると・・・利益は3万円まで増えていた。あれから6倍も勝ったのだ。これは嬉しい、夢かとも思ったが箸が転がっているお粗末な夢なんて聞いたことはない、これは現実だ。

眠気から覚醒していくなかで、「これは決済すべき」ということは確実に分かった。一昨日は負けているのだし、ここで勝ちを確定させておけば確実に楽になる。決済しよう。最終利益は2万9000円だった。考えている間に1000円下がってしまったが、まぁ十分だろう。2万9000円なんて利益は十分に誇れるものだと思う。ましてやトレードを始めて僅か2回目のことだ。2回目で初勝利をつかんだのだ。


すぐに麻耶にメールする。もちろん返事など期待していない、今は午前5時だ。こんな時間に起きているような女の子ではない。しかし起きてメールを見たときには、きっと自分のことのように喜んでくれるのではないだろうか。・・・いや、すぐにその利益でデートに行きたがる気がする。その時はやんわり断ろう、まずはFXのトレードになれることが先決だ。

今回の勝利について振り返ってみる。今回は勢いに乗るというトレードをしたが、これがうまくいった。しかしそれよりも気になったのは取引量だ。先ほどのトレードでは10万通貨のトレードだったが、最大では200万通貨以上の取引が可能、ということはまだまだ利益の可能性があるこれは面白くなってきた

そして時間である。一昨日負けたときのトレードは僅か30分ちょっとのことだった。しかし今回は結果的に10時間もかけてしまった。実はトレードというのは時間がかかるものなのではないだろうか。そう考えると「帰宅してからトレードする」というのはきついのかもしれない、帰宅してトレードしたら結果を見るのは朝、ぐらいで良いのかもしれない。そのぐらい時間があった方が利益も乗ってくることだろう。


その後2週間ほどはトレードの数量を少しづつ増やしてトレードしていった、15万通貨、20万通貨、30万通貨という具合だ。それによって利益も増えてはきたが、もちろん負けもあった。夜にトレードして朝に結果を見るという方法にしたのだが、朝に確認して負けたときの気持ちといったらない。資金の増加も53万円から、47万円、56万円、64万円、50万円、36万円、54万円、33万円という結果だった。つまり負け越している。しかも17万円もだ。

しかし問題ない。俺はあることに気付いている。それは取引量を増やせば利益が増えるということだ。損失も確かに増えるが、33万円から50万円を超えるようなトレードだって全く不可能でないだろう。取引量を増やせばよいだけのことだ。

そんな素晴らしいことに気付いている俺は、今日のトレードで一気に巻き返すことを考えていた。現在の資金、約33万円で取引できる最大の取引量は146万通貨。いままでの最高は50万通貨だったから、ここで一気に2倍の100万通貨でトレードしたいと思う。これならば勝てば一気に負けを取り戻せる。


幸い今日の相場は分かりやすい。初めて勝利したときと同じく、ドル円のチャートにおいて上昇方向への強い動きが発生している。ここは買いしかない。一気に100万通貨の買いを入れた

後は朝に確認し決済するだけだが、特に心配はしていなかった。すでにトレードにも慣れているし、勝ち負けなんていつものこと。ここで負けを取り戻しておいて、後は100万通貨ではなくまた元の水準でトレードを始めればよい。100万通貨なんてのは今回限りのことだ。

何も心配はない。もちろん失敗の可能性も考えていない、明日の朝には今まで見たことのないような利益が積み上がっているはずである。しかしなにか気にかかる。なにかは分からないが気にかかってしまうのだ。それがなにかを考えているうちに、いつものように眠りについてしまうのだった。


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posted by ゼロハジ at 2010年03月31日 15:36 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第5回 取引開始

さて、今日も仕事は定時で終わり、勤めている会社の運営状況以外は何も心配がなくアパートの帰宅する。

帰宅しても何もやることが・・・なんてのは過去のことだ。今日は、今日こそはFX取引を始める時だ。すでにIDも届いているし、入金も済んでいる。後は本当に取引システムを開いて取引を開始するだけ、もはやそんな状況にまで進んできている。

と、その前に食事を済ませておこうと思う。取引が長引いたりする可能性もあるだろうし、なにより腹が減った。軽くカップラーメンでも食べて腹を満たしておこう。これからFXで勝っていってたっぷり儲けたら、もっともっと良いものを食べたりしたいものだ。まぁカップラーメンも好きではあるのだが(苦笑)。


カップラーメンを食べながら、FXを教えてくれた俺の彼女「鳴海 麻耶」とメールのやり取りをする。FXのことを麻耶に聞いてからは、麻耶からのデートのお誘いは一切ない。給料日を待っている、なんて酷いことはしていないと思いたいところだが、俺の財布の中身を察していることはまず間違いないと思う。FXを始めることは伝えてあるし、そちらでお金を使うことを考えてくれているのか。俺としてはデートはしたくないわけではないが・・・もうしばらくはメールだけでいい。今はFXに集中したい。

と、そういえば口座開設審査待ちや入金待ちの間にインターネットで調べていた情報のことだが、これは俺には少し早かったようだ。基本的な情報は購入した書籍と大して変わらないが、トレードの方法についてはさっぱりだ。何が有効なのかが全く分からない。まずはトレードしてみて、それからまた参考にしてもいいだろう。


このカップラーメンはあまり美味しくないな。以前食べたものの味違いを買ってみたのだが、思ったよりも普通だ、もうちょっと辛味が欲しい。まぁそれよりも最近のカップラーメン特有の量の少なさをどうにかしてほしい、一つじゃ足りないし二つ食うには多い。もうちょっと考えてはもらえないだろうか。

そんなことを思いながらカップラーメンを食べ終わる。麻耶とのメールはたわいない一日の出来事のやり取りだったが、これからFX取引をしてみることを告げると「頑張ってね」なんてかわいらしいメールが届く、俺のやる気はなかなかに上昇した。


よし、準備は整った。後はFXに臨むだけ。

俺はパソコンを開き、取引システムを起動した。送られてきたID・パスワードを入力し、ついに取引が可能となる。実は入金する前に一度、試しに取引システムを開いてみたのだが、さっぱりわからなくて取引システムの解説書を読みなおすこととなってしまった。今では注文の方法やチャートの開き方、テクニカルの入れ方までしっかりと記憶したのでもう安心だろう。

取引システムを開いてまず目に入ったのが50万円という金額だ。入金の確認メールは届いていたが、実際に入金されたのを確認したのは初めて。これがどこまで増えていくのか、なんてことを思ってしまったが、その前にやることはある。

その後チャートを開いてみることにする。分足、時足、日足と切り替えてみて、テクニカルも表示させてみた。まぁこれで大丈夫だろう、取引に必要なことは他にない、そろそろ取引を始めてみようと思う。


ついに取引開始だ。まだ最初のトレードということもあるし、まずは最低の量で取引してみることは決まっている。トレードの基準は・・・とりあえずはトレンドに乗るというのをやってみるつもりで、トレンドがありそうな方向に取引し、後はどうなるか状況によって判断しよう。

ということで、初めてのトレードはドル円の買いでのトレードとなった。最低の取引量は1万通貨、50万円もあるのだからこのぐらいの量では全く問題にならない、あくまでも一番最初の実験的な取引だ。

取引を始めてすぐにマイナスが出始めた。別にこのぐらいは問題ではない、まだまだトレードをしたばかり、しばらく待ってみよう。しかしこのままうまくいかなかったらどうしようという思いがないわけでもない。取引量が1万通貨なためせいぜい数百円しか損失は出ていないが・・・この程度の損失でも思ったより気が重くなるものだ。

そして待つ、待つ、待つ。10分、20分と待っているのだが、一向に値が動かない。取引を始めてからすでに30分が経ったが、先ほどと状況は変わりなし、ちょっと上がってちょっと下がって結局は最初の売買の値からほとんど動いていない。まだまだ最初のトレードであるし、実験的な意味も強いのだからまずはここで決済してしまおう。これ以上待っていても時間の無駄なような気がする。と、いうことでここでポジションを決済した


結果はマイナス400円ほど。できればプラスで決済したかったところだが、あまりマイナスに行っても嫌なのでこのぐらいでまぁいいと思う。表示資金は50万円を切り、49万9600円となっていた。最初のトレードにしては良い方なのか悪い方なのかは良く分からない、負けたということは悪かったのだろうか。

初めてのトレードを終えてみての感想は「不安」、ただそれだけである。トレードを行いポジションを持つまでは問題ない、しかしポジションを持って値動きを待っている間は思ったよりも暇で、しかも「負けるかもしれない」という不安に襲われる。勝つかも、という思いもなくはないが、利益の方にあまり行かなかったし良いトレードはできていなかったということなのかもしれない。

正直言ってしまうと「面白いものではないな」と思う。「投資は面白いもの」という認識があったわけではないが、少なくとも負担になるようなことだとは全く思っていなかった。しかし実際にはどちかというと苦痛に近い、自分のお金が何故動くのかわからないレートによって左右されるというのは気分の良いものではない

「こんな苦痛なのだったらFXなんてやめてしまおうか」、とも思ったがまだまだ始めたばかり、そのうち利益が出てくれば利益にくぎ付けになる可能性だってある。やめてしまうにはいく何でも早すぎだろう。もう少し続けて、本当にダメなときはやめればいいのだ。


今日のトレードでは、「トレードには精神的な負担がかかる」「思ったよりも利益も損失も出にくい(1万通貨だからか?)」「やたらと時間がかかる」ということが分かった。今日はもうこれ以上のトレードをするつもりはないが、また書籍を読んでみて今回分かったことも出てくるだろう。

なんだかすごく疲れた。400円なんて雑誌1冊よりも安いが、それを失うのにゆっくりと30分もかかる。何の拷問だこれは(笑)。今回は1万通貨だからということだと思うので、次はもっともっと取引量を増やしてみて、それで金額の動きを見てみようと思う。すでに実際のトレードなのだから、次からは実験的にいくつもりはない、本気の勝負となる。


まぁ今日は終わり終わり、思ったより疲れたし勉強は明日でいいや。今日はもうゆっくりと休むとしよう。

そんなことを思いながら風呂に入るが、今日のトレードのことが頭をよぎる。「400円のマイナス」、金額的には大したことはないが非常に気にはなる。気にしないようにしても気になってしまうのだ。負けるということはここまで大きなことなのだろうか、俺が神経質すぎるのか?

結局、今日のトレードのことは布団に入ってからも考え続けることとなってしまった。何も考えることはないとは思うのだが、考えれば何とかなるようにも思ってしまう。そしてそうやって悩んでいるうちに朝が来てしまった。


寝なかったのではなく、寝れなかったのだからしょうがないにしても、一睡もしないまま仕事に行くというのは気分が悪い。休むわけにはいかないが、せめて栄養剤だけでも飲んでいこうか。今日もFXをするつもりだったが・・・この調子では無理かもしれないな。そんなこと思いながらしぶしぶと会社に行く電車に乗った。


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posted by ゼロハジ at 2010年03月31日 13:23 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第5回 踏み出す一歩

今日は日曜日、休日だ。

この間、麻耶にFXというものを教えてもらってすぐに購入した書籍はすでに読み終わり、同じものを何度も読み返すこととなってしまった。3冊を購入したが、すべてが初心者用のもので内容は意外と似通っている。今日は()時間があるのでFXのためにたっぷりと時間を使いたいと思う。


まずFXとはどのような投資か、ということだが、これは外国為替のことらしい。そのぐらいは聞いたことはあった。テレビのニュースで流れる「円高ドル安が・・・」とか「今日の為替相場は1ドル92円2銭・・・」とかいうやつだろう。投資というイメージはあまりないが、同時に日経平均も取り上げられることを考えれば投資だったとしてもおかしくはない。

そしてFXで実際に行われるのは通貨の売買だ。購入した通貨を引き出すこともできないし、他の口座に移すこともできないらしいので、実際の売買というよりは馬券を買うような感じに近いような気がするが、その取引に使う業者の中でのみ有効な取引を行い、その取引の結果によって利益か損失か分かれるという感じだ。なにかのギャンブルのように見えなくもない

また意外に少額から始められることに驚いた。FXには「レバレッジ」というものがあり、実際の売買よりもかなり安く取引できるようだ。5万円程度から始めることも不可能ではない。レバレッジには倍率があり、高い倍率ほどそれだけ低い資金で多くの取引ができるらしい。倍率は1倍から400倍までとFX業者によって設定が変わるので、FX業者を選ぶ際にはレバレッジという点も重視する必要があるだろう。

また取引にかかる手数料が無料なのが普通で、しかも売りから入ることもできるそうだ。投資には全く無縁な俺なので、「売りから入る」という意味が何なのかはさっぱりわからない。書籍にも「むしろ投資経験がない方がFXはやりやすいかもしれない」なんて書いてあるし、知らない方が先入観なく望めるというものなのかもしれない。しかし取引手数料無料はもちろん分かる、いくらトレードしても取引自体には手数料がかからないということらしい。

しかしここで注意がある。取引手数料は無料だが取引にはスプレッドというものがかかるそうなのだ。このスプレッドというのは買値と売値の差のことで、要はトレードするだけで損失が出る。実質的な手数料だ。このあたりはなんとなく納得いかないが、スプレッドも業者によって違うらしいので注意しなければいけないことだろう。

そして実際の取引の基準とするテクニック。テクニカル分析とファンダメンタル分析である。テクニカル分析はチャート(折れ線グラフみたいな奴)を見て今後の予測をするというテクニックで、ファンダメンタル分析は経済情報などを見て今後の予測をするというテクニックだそうだ。ぱっと見た感じテクニカルの方が簡単そうだったので、FXをする際にはテクニカル分析のみを使うことになると思う。書籍は「両方使え」なんて書いてあったが、俺はそこまで器用じゃない。


さて、長くなったがこれが俺の現在のFXの知識。これ以上のことは書籍からは学べなかった。とりあえずFXを始めるというだけなのであればこれだけの知識で大丈夫だと思う。無理だった場合はまた学べばいい。その前にやる気が尽きないことを祈るが・・・

まずは口座開設だ。今日は休日であるし時間もある、FX取引をするためには口座が必要になるから、今日のメインはFXの口座開設をすることだ。

すでに取引を行う業者も決めてある。その業者は最大レバレッジ400倍、最小スプレッド0.5〜、取引手数料無料な口座が利用可能だ。レバレッジはとりあえず400倍の口座にしておいて後は様子を見ながら調整することにして、「スプレッドは低い方が良い」と書籍に書いてあったのでレバレッジ400倍の中からスプレッドが最も低い口座をチョイス。

これを選ぶには比較サイトを参考にさせていただいた。さすがに何もないところからFX口座を探していくというのはきついので、そういうサイトを見ながら「FX業者ってこんなにあるんだぁ」なんて思いながら選んでいいってみた。


ではさっそくFX口座開設の申請だ。いまどきの時代はインターネットを使うだけで簡単に口座開設の申請ができるらしい最短で15分申請なんていう口座もあるというのはさすがに驚いた。これが本当なら銀行口座を作るよりも早く作れるんじゃないだろうか、投資だというのにそんなに軽く作れてしまって良いのか・・・まぁいいか、まずは作ってみよう。

目的の業者のサイトから口座開設のボタンをクリックする。

まず表示されたのは注意項目や約款、個人情報の取り扱い情報などだ。これをすべて読めというのか、同意しないと口座開設はできないらしく、印刷しておくこともできるがここは読んでおこう。何か重大なことを読み逃してしまってはことだ。

15分ほどかかっただろうか、気になった項目は「取引システム・サーバーの不具合による損失は補填されない」「注文したレートは必ずしもそのレート通りには執行されない(スリッページ)」「元本以上の損失が発生した場合は、顧客が補填すること(追証)」など、これは読んでいなければ大変なこととなるところだったかもしれない。後々関わってくるかもしれないことだけに無視はできないだろう。

すべてに同意し次へ進むと、個人情報の入力画面となった。

いわゆる氏名や住所などのほかに、投資経験や年収なども入力しなければいけない。書籍によればここで口座開設ができるかどうかの審査が決まるらしいので、適当な入力は絶対にできない。できるだけ正確に自分の状況を申告しよう。

投資経験は0。年収は・・・ボーナスも入れるものなのだろうか? まぁいい、入れておこう。家族構成? そんなもの何に使うんだ。別に誰と暮らしていたっていいんじゃないか? どうせ俺はさびしいさびしい一人暮らしですよ。

そんなこんなで順調に書きすすめていく。銀行口座の入力のために預金通帳を参照した以外は特に手間取らなかった。何度か入力した項目を確認したが間違いない、これで送信しよう。


どうやら情報はきちんと送信されたようだ。次は本人確認書類を提出するようだ。

これはかなり驚かされたのだが、本人確認書類、つまり免許証や健康保険証などの身分を証明できるものを提出するためにもインターネット環境だけでOKだそうだ。コピーをFX業者の方に郵送で送るのかと思ったが、本人確認書類を携帯・デジカメなどで画像を取り、それをメールで送信するだけで提出は終了だ。

携帯は得意ではないが、画像を取って送信するぐらい簡単なこと。書籍によればこの本人確認書類の提出時のミスで口座開設が遅れる・失敗するということが多いらしいので、できるだけ確実に遂行することを心がけ、問題なく提出は終了。


次は何かと思ったが、なんとこれで終了らしい。後は口座開設の審査が通れば数日後には取引に必要なIDや書類が届く。全体で50分ほどだろうか、15分とはいかなかったがかなり早い方だとは思う。本当にこれで大丈夫だったのか心配になるほどだ。

審査を待っている間は特にやることもない。デモトレードとかいうものもあり、実際のトレードと同じ環境でトレードできるらしいが、数日待てばすぐにトレードができるようになる。そんなものに頼るよりもまずは知識だ、これから審査が終わるまでの数日間はインターネットでFXについての情報を調べていこうと思う。

さっそくインターネットでFX情報を探す俺。まだ「億」という希望を生む可能性のあるFXへの興味は尽きないらしい


数日後、FX口座の申請が通った通知が届く、これで取引をするには後は入金だけだけだ。今回は初めての入金ということもあるし「少額から」と行きたいところではあるのだが・・・実は50万円ほどで行こうと思う。

最初にしては多いことは分かっているが、実はレバレッジというのはもうすぐ規制されて低くしか設定できなくなってしまうそうなのだ。だからその前に稼いでおくためにはちょっときつめに攻めなければいけない。俺の預金は600万円だから、50万円ぐらいならまぁ大丈夫だろう。

入金が反映されるのには時間がかかるが、その間にもインターネットで勉強しておこう。もうちょっと、本当にあとちょっとでFX取引が始まる。俺のFX人生はもうすぐ始まるのだ。


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posted by ゼロハジ at 2010年03月29日 13:48 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第4回 FXとの出会い

金、金、金、世の中は金。偏った考えとは決して思わない、人生は金だけではないが世の中は金で回っている。そして俺には世の中を満足にわたっていけるだけの収入はない。預金はあるにはあるが、こんなもの使おうと思えば一瞬でなくなってしまうようなもの、大事なのは預金ではなく収入なのだ。

と、いいながら別に収入に満足していないわけでもない。はっきり言って多すぎるぐらいだ。安アパートに住んで、贅沢もせずに暮らしてきたせいなのか、月あたり8万円近い預金をすることもできており、収入が足りない、なんてこととはつい最近まで無縁の暮らしだった

しかし彼女、「鳴海 麻耶」との出会いをが俺を変えてしまったのだろうか。あの食事の後にも何度か会い、結局付き合うことができたのだが、ここで問題が出てきた。麻耶はなかなかお金のかかる女性なのだ。


まだ出会ってそれほどでもない彼女を「金のかかる女性」とさげすむのはよろしくないが、少なくとも通常の金銭感覚は持ち合わせていないと思う。この間の初めての食事はもちろん俺がおごったが、その総額は3万円。肉料理のフルコースか何かで、本来ならワインを頼みそうなところを俺が全く酒を飲まないことを知って遠慮してくれたらしい、せめてもの救いだ。

またその後のデートもかなりの金額になっている、最初の食事ほどではないが1回1万円以上が普通。大人の女性とのデートというものはこんなにお金がかかるものなのだろうか、俺の給料ではかなりきついラインだ。今月は全く貯金できていないし、銀行からも少し引き出すこととなってしまった。給料よりも足が出てきたのだ。週ペースでのデートなのだから当然と言えば、当然だが・・・少なくともこのペースを維持していくことはできそうにない。クリスマスや誕生日は一体どうなることか・・・


しかし麻耶の魅力はそれに見合ったものがある。プレゼンで紹介されたあの無愛想な彼女とは打って変わって、食事の時には人の会話を良く聞き、話し、相槌を打ってくれる。決して自分だけが話し続けずに、こちらにもきちんと話をさせてくれる珍しい女性だ。しかもさりげなく「頑張ってるんだね」とか褒めてくれたりするのでこれがまた嬉しい。もちろん容姿が魅力的なのも言うまでもなく、全体で見ても「彼女」としては明らかに俺とつりあっていない。


彼女がこういった店を選ぶのは今まで付き合った男性の影響なのかもしれない。今までの男性のレベル(主に収入)が高かったために、このぐらいの金額の食事が普通だと思っているのだろうか。というか俺の金銭感覚が低すぎなのか、どちらにしても財布が悲鳴をあげていることに変わりはない


今日もまた麻耶とのデートなのであるが、もうさすがに限界だ。預金を下ろせばどうにでもなるが、さすがに赤字ではいくらなんでもダメだろう。このまま関係が深くなればプレゼントなどもあるだろうし、自分の収入はここまでの金額のデートを続けられるほどではないことははっきりさせておきたい。ちょっとだけ、もうちょっとだけ安いところにしてくれればまだまだデートはしていけるし、自分がおごるという体面も保てる。できるだけさりげなくこのことを切り出してみようと思う。


麻耶とホテルに入る。全く変な意味ではない、ここはホテルの中のレストランだ。麻耶との関係はそこまでは進んでいない。

会話も進んでいたが、少し間が開く。

「どうしたの? 今日何か変だけど。」

麻耶が口を開く。俺の変な様子は気付かれていたようだ。男として「あんまりお金がないんだ」なんて口が裂けても言いたくないことではあるが、それを言わないとこの金銭感覚のままの付き合いを続けることとなってしまう。後々預金がなくなって泣くよりは、今恥ずかしい思いをした方がまだいいかもしれない。

「うん、ちょっと気になることがあって」

「何?」

「あ、あぁ、うん・・・・」

言いだせない俺。

「言いたいことがあるならはっきり言ってよ」

今日はなんだか性格がきつい、仲が深まるにつれて何か別の一面が見えてきたような気も・・・

「あの実は、俺の収入ってそんなに高くないんだよね」

「・・・」

「だからこのぐらいのデートを続けていくのは難しいっていうか、ちょっと無理かもしれない」

「・・・」

「もうちょっと安いところでデートしてくれると嬉しいかなって・・・」

「・・・」

無言。俺だってこんなことは言いたくない、でも麻耶との関係を続けていくために預金をどんどんと削るわけにもいかない、今後のことを考えればもう少しだけ安く抑えておかないと後が酷いのだ。ここはしょうがない。しょうがない。しょうがない。

しばらくの無言の後、

「そっか、もっと早くいってくれればよかったのに」

怒ってはいないようだ。

「まぁそうだよね、28歳の会社員の収入じゃここはきつかったか〜」

どうやら分かってもらえたらしい。

「本当にごめんね。俺にもっと収入があればさ。ボーナスも全額実家行きだし・・・」

そうだった、ボーナスさえあればこのぐらいのデートでも大丈夫なのだ。しかしボーナスは大学費用の返済・実家の再建費用ということで全額支払うこととなっている。

「アハハ(笑)、いいよ、いいよ」

なんといい娘だろうか。お金のなさを笑って許してくれるなんて。本当に良い彼女だ、できる限り大事にしていこう。


しかしその後は気まずい空気。まぁ当然だ、普通はこうなる。麻耶は怒ってはいないようだが、少し困惑しているようだ。これも当然だ、いきなり両親に「お金がないからお小遣い下げる」って言われた子供のような気持ちだと思う。

ようやく麻耶が口を開いた。

「太郎ってさ、給料以外の収入ってないの?」

やっぱりお金の話になる。

「ないよ、そういったのは全く無縁の生活」

「でもパソコンもインターネット環境もあるんだよね」

「そうだけど・・・そこまで詳しくはないよ」

「投資とかって興味ある?」

「あるにはあるけど、それこそ無縁だと思う」

「いやぁそれがそうでもないんだな〜」

何を言い出すのかと思った。怪しい宗教か? それとも詐欺か? 自分にとって良いことではないような気がしてしまうが、それは杞憂だった。

「FXっていう投資知ってる?」

知らない聞いたこともない。FX、次世代戦闘機か何かか。

「知らない、聞いたことないよ」

「FXっていうのは、外国為替のことなんだけど、インターネット回線があれば簡単に始められる投資なんだよね」

「へ〜」

「しかも10万程度から始めることができるし、1年で億単位稼ぐことも夢じゃないんだよ」

億、億、億、この響きは大きかった。

「それはすごいけど俺には無理だよ。学歴も大したことないし、投資で稼げるのなんて頭の良いごく一部の人でしょ」

「いや、それがそうでもないんだなぁ〜。ネットで調べてみればわかるけど、主婦の人でも月何十万円とか、サラリーマンで億までいった人もいるみたいだよ。私の友達にも月100万ぐらい稼いでる人いるし」

俺の食指が動いているのが分かる。

「それどうやってやるの」

「それはね・・・」

麻耶から色々と説明を受ける。麻耶もそれほど詳しくはないようだが、売買をした後に金利がついたり、口座を開くだけでお金がもらえたりといいところばっかり覚えていて後は覚えていない。やはり麻耶も今のデートを続けたいのだろう、こういう投資で稼いでもっといいところに連れて行ってほしいということなのだと思う。その期待に答えられればいいけど・・・

「じゃあとりあえず、ワイン頼んでいい?

「え!?」

「情報あげたんだから、いいじゃんこのぐらい」

いいのか悪いのかわからなかったが、頭の中は「誰でもできて億も狙える投資」でいっぱいいっぱいだった。ワインの価格なんてこの際気にならなかった、それよりも「FX」だ。


ホテルを出て麻耶と別れる。

俺は走り出したいくらいだったがそれを抑え、足早に書店へと向かった。

FX、FX、FX、投資関連の書籍を探すとすぐに見つかった。そこにはPOPで「主婦でも始められる」ということを強調してある。麻耶の説明していたもので間違いないだろう。

書籍は様々あったが、ペラペラとめくってみてある程度理解できるものを3冊ほど購入することにした。あまりに難しい書籍を買って帰って、読み始めた途端に興味をなくしては問題だ。まずはやる気をそそるぐらいの書籍が良い。

会計の際に札の数が少ないことに気付く。やはりさっきのワインが痛かったようだ。まぁ今日だけは特別だ、まずはFX。今日はもうFXだけの心配だけをしていよう。億という響きに快くし意気揚々と帰宅する俺であった。


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posted by ゼロハジ at 2010年03月26日 12:25 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第3回 くだらない人生

つまらない、なにも面白くない

今日は休日であるが、特に何もやることがない。ただただ進学して就職してそのまま働いてきた俺にとっては人生の生きがいや趣味なんてものは全くない。せいぜい宇宙に行きたいと思っている程度だが、そのためにすべきことは預金以外何もない。要は日々の中でやることは生活と仕事しかないのだ。たまにゲームもやるが、先日買ったゲームの内容がすぐにネットに流れてしまっていたため、ストーリーが分かっている以上はもうやる気がしない。

そんな人生が面白いわけがない。ついこの間、仕事中に女性とメールアドレスを交換するというなかなか素敵な出来事があったばかりだが、実は交換してから一度もメールしていない。しかも向こうからも連絡がないし、本当にただ交換しただけで終わってしまったのだ。なんという短い華であったことか。


こんな仕事と生活だけのくだらない人生を送っているのは俺だけ、でもないのが人生だと思う。普通に進学して普通に就職して、それでさらにやる気が有り余っていて何かに挑戦している。なんてヤツはあまり聞かない。全くいないわけでもないが、そういうケースはまれだ。ほとんどヤツの人生は「なんとなく生きている」というだけで、そのまま終わってしまうものなのだと思う

でも俺は違う。このままでは絶対に終わらない。なにか人よりもすごいことをやってのけて、もっともっと充実した人生を送ってやるんだ。


と、意気込んではみたものの、最初の一歩よりもさらに前にどちらの方向に進んでいいかすらわからない状況ではやる気など出るわけがないだろう。

そんなことを思っているうちに洗濯機が止まった。今日やったことといえば、お昼に起きて、カップラーメンを食べて、洗濯機に洗濯ものを放り込んで、洗濯をしている間に少し片づけをしよう、と思っている間にこんなことを考えてしまっていたのである。つまり起きてからほとんど何もしていない

すでに午後2時半、いや、まだ午後2時半ではあるが時間があったとしても何もやることはないのだった。今日は土曜日だから、明日の日曜日も同じような日になってしまうのだろうか。こうやって人生を塗りつぶしていくのはダメなんだ、ということは分かっていてもついつい現状維持のまま人生を過ごしてしまっている。


そもそもこういう人生はダメなのだろうか? 俺の親父だって別に趣味はなく、ずっと働きづくめの毎日だし(今年で定年だったかな?)、同僚だって同じようなもの、数少ない友人たちだってそれほど有意義な人生を送っているようには思えない。

一人例外があるとすれば大学で同学年だったやつが会社を興したぐらいのことだろうか。あの時はものすごくショックを受けたのを覚えている。自分は「俺はまだ大学生だからこんなものなんだ」って思いこんでいたのに同い年の奴が社長、自分との大きな差を感じて果てしない虚無感を感じたものだ

でもそんなのは特別。9割以上の奴はこのままくだらない人生を終えていくのだから、俺がもっと頑張っていつの日か何かを大きなことをすればそれでそいつらよりはマシな人生だったって言えるはずなんだ。


「はぁ」、ここでため息をつく。俺にはその「何か大きなこと」ってのが見えてないんだよな〜。宇宙に行くなんてのもそれっぽいけれど、それもかなり未来のことであるし、「今はお金がないから行けないんだ」と思い込んでいるだけのような気もしてしまう。本当に行く気があるのであれば、今の会社を辞めて宇宙旅行を提供している会社に就職するとか、少なくとも英語くらいは勉強しておけよ。そんなこともしないのだから、俺は「宇宙に行く」という夢にすがっているだけなのかもしれないな。

と、まだ自己嫌悪しているさなかにメールが届く。

件名 「元気でやってますか 母」

母からだ。タイトルとは裏腹に内容はお金の心配だった。父が定年退職を控えているから、自分の生活が苦になるのが心配なのだろう。ボーナスは全額渡しているのだから、俺にこれ以上のお金を要求されても困る。まぁさすがに息子である以上は両親の最低限の暮らしは支えなければいけないだろうが、母の浪費癖をどうにかすれば、父の勤勉さのおかげで相当の預金があったはずである。実際には母の浪費で消えたわけだが、実家の中では「太郎(俺)の大学資金に消えた」ということになっている。母を攻めるわけにもいかないのでそれでも良いが、せめてボーナスだけで勘弁してもらうわけにはいかないのだろうか。

元気でやってるよ、お金のことなら最悪の場合には相談してくれ。とかなんとかいう内容でメールを返し、一息つく、そうか親父も定年か。俺も気づかないうちに年取っていたんだな。親孝行なんて一度もしていない。


母の日か父の日には実家に帰ってなにかプレゼントでも、なんてことを考えてはみたが、あまり自分の性には合いそうにはない、と考えなおす。俺がやるとしたら現金くらいなものだろう、それ以外は期待されている気はしない。そんなことを考えながらなんだか顔が引きつってきてしまった。

あ、また時間を無駄に過ごすところだった。まずは洗濯ものを干して、と。すでに3時半を回っていた。それほどなにもしていないのにあれから1時間もたっていた。


またもやメールが来る。母の返信か? と思ったが違った。洗濯物を干す手を止め、携帯を確認すると・・・相手は「鳴海 麻耶」。メールアドレスを交換して以来全く連絡のなかった例の女性である。

件名 「初メールです 麻耶」

女性からプライベートなメールが来るのはいつぶりだろうか。内容はアドレス交換後にメールがなかったことを心配に思った、とのことだった。俺はまるで高校生のようにドキドキし始めてしまった。ここは慎重にやり取りしようと思うが、メールを打つ手が震えていることに気付く。

返信のメールは、長期間メールしなかったこととこちらからメールすべきだったことを謝り、メールをくれたことを嬉しく思っている旨を伝えた。まぁこんなものだろう、まずはメールをくれたことについて取り上げておいて、機会があれば食事の約束でも取り付けたいところだが・・・

しかし返信に対する返信で早くもその願いは叶った

「もしよかったら今夜お食事に行きませんか?」

そんな一文が彼女のメールに見てとれる。一瞬夢かと思ったが、さすがにそこまででもないと思い冷静にメールを返す。返事はもちろん「イエス」だ。

数回のやり取りの後、場所と時間が決まり、後はその時間までにきっちりと準備しておくだけだ。俺は時間にはルーズではないが、ちょっとしたミスで時間に遅れるようなこともあるから準備はしっかりとしておこう、まずは着ていくものから・・・

と、いまどきの食事ではどのくらいの予算を組めば良いのだろうか。大学を卒業してこの方、女性との食事なんて全くなかったのでそういった相場というものは全く分からない。5万円あればさすがに大丈夫だと思うけど・・・一応多めに持っていこうか。女性におごれなくて恥をかくのは嫌だ。


銀行に行きお金を引き出したり、何を着ていくかに戸惑っているうちにすでに6時。まだ早いがそろそろ出かけてもいい頃か、外で時間をつぶしてもいいし、遅れるのが一番困る。

そういえばなにかプレゼントなんかは持っていった方がいいんだろうか、別にまだ彼女でもないんだが・・・花くらいは・・・と思ったがさすがにそれはやりすぎと考えなおす。食事一つの準備がこんなに気を使うものだったとは、ファーストフードとカラオケ程度で満足してくれた大学時代の彼女たちには本当に申し訳ない(苦笑)。


彼女との出会いで俺の人生はなにか変るのだろうか。いやすでに変わってきたような気さえする。自分の人生が変わっていく前触れを感じながら、メールアドレスを交換した彼女「鳴海 麻耶」との食事の約束を果たすために俺は部屋を後にすることにした。洗濯物を干すのを完全に忘れていたのに気付くのは、部屋に戻ってきてからである。


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posted by ゼロハジ at 2010年03月25日 12:56 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第2回 小悪魔との出会い

先ほどの上司の言葉、「とりあえず」「誰でも」という言葉がどうしても気にはなってしまうのだが、もう取引先に着いてしまったことだし、グダグダと思い悩んでも仕方ないだろう。後はその「新商品」とやらを見せてもらって、自分なりに報告書を書いて提出すれば仕事は終わりだ。

と、受け付けから案内され、通されたのは会議室。まだ誰もいないところを見ると来るのが早かったか。

「ここでお待ちください」

やたらと美しい受付嬢が会議室まで案内してくれるというのも変な話ではあるが、さほど大きくはない会社であるし、忙しくもなかったということなのだろうか。それとも「新商品」のプレゼンをどうにか成功させたくて取った手段の可能性も。

まぁ嬉しくはあるのだが、もうちょっと愛想良くしてくれると助かる。いくら綺麗だったとしても男を全く受け付けないようなオーラを放っていてはかわいげがない。むしろ今回のプレゼンに逆効果だったのではないだろうか。そのプレゼンを受ける本人が言うことではないと思うのだが(苦笑)。


少しの間待っていたが、どうにも会議室の外が騒がしい。ここは会議室といってもオフィスに隣接しているし、会話が聞こえるほどではないが仕事をしている雰囲気は十分に感じられる。もしかしたら今回の「新商品」のプレゼンを前に意気込んで、円陣でも組んでいたりして(笑)、それはそれで面白いが、上司に「誰でもいい」と言われた俺が来ても良い結果が残るとは思えないのは秘密だ。

「お待たせしてしまいました、今日はよろしくお願いします」

二人が入ってきた。一人はこの新商品に人生を賭けているかのようにやる気をみなぎらせている中年男性で、もう一人は対照的に全くやる気がなさそうなイマドキの若い女性、無理やりにでも連れて来られたのだろうか、先程の受付嬢並みに無愛想極まりない。

「私今回のプレゼンを担当させていただく○○です。こちらは補佐をしております鳴海 麻耶というものです」

「こちらこそよろしくお願いします。○○部署の河瀬太郎と言います」

はぁ、ここからいったい何時間拘束されるのだろうか。プレゼンの時間は決まっていないからかなり延長される可能性もあるだろう。ぱっと見た限りこのプレゼンで面白そうなことは2つしかない、担当者の髪型補佐の女性のかわいさである。


「ではさっそく始めさせてもらいます。まずは商品の方から見てもらいたいのですが・・・」

新商品を開発するというのは大事なことだ。世の中は進んでいるのだからいつも新しいものを求めていく消費者ニーズというのは当然のことだろう。しかしこの商品はいただけない、良くある「会社内でだけ人気が高い商品」のようなもので、市場で販売しても売れる見込みは全くないだろう。正直言って俺はこういった商品の売れ行きを予測するのは得意ではないが、素人目に見ても全く必要がある商品だとは思わない。俺も一人の人間、一人の消費者である以上はこの商品が「不必要なもの」であることははっきりと分かるのである。

しかしまさかそこで

「この商品はダメですね」

なんてこと言えるわけがない、そもそも俺の仕事はこの新商品を見て自分がどう思ったかの報告書を書くことだ。この時点で言うことは何もない。判断するのは俺の報告書を見るやつになるだろう。まぁ報告書にはいいことは書かれないとは思うが(苦笑)。


延々とプレゼンされる中、話し続けている担当者が頑張っているのに補佐は全く何もしていないことに気付く。まさにいるだけの状況だ。俺はプレゼンに対し相槌を打たなければいけないが、補佐は全く興味がなさそうで、あくびをかみ殺しているようにさえ見える。

ただ時々補佐と目が合うのが気になる。仕事をしていないように思われるのが嫌なのか、それともプレゼンの反応を見ているのか。あるとすればどう考えても前者だが、目が合った瞬間にドキッとしてしまう自分がいる。補佐はすぐに目をそらし、いかにも仕事に集中しているように見せる、そしてまた目が合うのである。男としてはこの反応は気になるのが当然だ。


「どうでしょうか」

担当者に促されたが、ついつい補佐を見ていたこと気付き、自分がちょっと恥ずかしくなってしまった。相手が自分を見ていることを知っているということは、自分が相手を見ているということなのだ

少ししどろもどろになりながら

「あ、あぁ、私ができるのは報告書を書くだけなので、判断は出来かねます」

これは言わなければいけない。余りに期待を持たれても困るし、あまり長く説明されても意味はない旨も含まれている。そんなことを言っている間に、またもや補佐と目があったが、ということは俺はまた補佐を見ていたのか。美人、というほどではないが何とも言えないかわいさはある

「そうですか、では今回の新商品の件よろしくお願いします」

終わった。思ったよりは短く1時間を少し越えたほどであった。今、会社に戻ってもまだ定時までは時間があるかもしれない、貯まった仕事、などあるわけもないが今回の報告書は書かなければいけないだろう。

「では、これで」

と言い、立ち上がりかけた瞬間に

「あ、ちょっとお待ちを、実はもう一商品ありまして・・・

まさか、まさかの事態だ、これは予定にはないし聞いてもいない。しかしむげにも断れない、ここはあの嫌いな上司の力を借りよう。

「あぁ、そういうことでしたら、上司の方に確認を取ってみますので少しお待ちを」

と、席を立ち上司に電話をかける。


「もしもし、河瀬ですが」

「おぉ、どうした。プレゼン終わったか」

耳障りな嫌な声が響く

「はい、新商品の方は見せていただきました。しかし別の商品も見てもらいたいとのことなのですが、どうすればよいでしょうか」

「見てこいよ、時間なんてまだまだあるだろ」

終わった。別の意味で終わった。今日は定時で上がって新商品、もとい新作のテレビゲームをプレイする予定だったのにこの始末だ。新作ゲームはまた後日に始めるしかないだろう。あまりにプレイを始めるのが遅いとネット上でネタばれが始まるのが一番怖いのだが、この新作が買えるのも仕事のおかげなわけであるし、きちんと仕事をこなすのが大人というもの、できた仕事ぐらいはこなしておこう。上司が断ればどうにでもなると思ったがこうなった以上は仕方がない。

「分かりました、別の商品の方のプレゼンも受けてきます」

「うん、頑張ってきてね。仕事があるだけマシなんだから、君の評価も上がるかもよ」

そんなこんなで別の商品の報告書も書かなければいけない。別に今日の今日というわけではないが、仕事が増えるのはあまり嬉しくない。上司が言うようにせめて評価が上がってくれればよいが・・・昇進を期待するほどの野心は俺にはないのだ


「上司に確認したところ、是非見せてもらえ、とのことでした」

「あぁそれは良かった、今から準備させていただきますので少々お待ちを」

準備してなかったのか、さっきのプレゼンがイマイチだったので次善の策として急きょ思いついたのかもしれない。

担当者が退室する。しかし補佐は座ったままだ。何故?


会議室に補佐と二人。この空間は一体何だろうか、今できるのは先ほどの資料を何度も読み返すことだけ。頭の中にはすでに報告書は出来上がっているので、後はそれを打ち込むだけなのだが、さすがにこの状況では無理か? いや、聞くだけ聞いてみようか、そもそも次を用意し始めたのは向こうなのだし、少しくらい無礼をしても大丈夫だろう。

「あの、すみません」

「はい」

そういえば補佐が口を開くのは今が初めてだった。

「ここでパソコンを開きたいのですが、よろしいでしょうか」

「大丈夫ですよ、どうぞ」

思ったよりすんなりいって良かった。これで時間を無駄にせずに済む、そもそも無駄にしても有効に時間が使えるような会社には所属していないのだが。今はそんなこといいだろう。

パソコンを開き報告書を書き始める俺。なかなか担当者は戻ってこない。俺は報告書を書いていればいいが、補佐は座ってボーっとしている。本来であれば携帯でも開いていメールでもしたい年頃なのだろうが、さすがに仕事中とあっていくらなんでもそんなことはしないようだ。そもそもなぜ補佐はこの部屋に残ったのだ。一緒に退室して準備の手伝いなどをするべきではなかったのだろうか、人には人の考えがあるとは言うが、これは理解できない。

そんなこと思っているとまた補佐と目が合ってしまった。しまった、意識をこちらに集中しないと・・・

「できるだけ良く報告してくださいね」

、補佐が話しかけてくる。しかも顔には笑みが、これは反応に困った。

「え、あ、あの、善処します」

おまえは政治家か、そんな風に思ってしまうほど変な答えをしてしまった。まぁ仕方がない、急だったし、先程から目が合ってしまうのが気になってはいた。言葉が出ただけマシとしよう。

しかし補佐がさらに話しかけてくる。

「河瀬さんっておいくつなんですか?」

なんとプレイベートな質問、しかし間を持たせるための会話の可能性もある、あまり期待しないようにしなくては。

「28歳です」

「ふーん、私よりも6つ上なんですね」

これは何の会話だ、俺にちょっとぐらい興味がわいたのだろうか。俺はかなり興味がわいてきたが・・・

「あの、もし良かったらメールアドレスを教えてもらえますか?

補佐がまた話しかけてきた。しかしこれで仕事上の間をつなげる会話ではなく、プレイベートな会話に移っていることを確信した。実は気になっていた俺は何のためらいもなく、メールアドレスを教える。もちろん向こうからも教えてもらった、登録名は「鳴海 麻耶」。ここからこの女性は「補佐」ではなく「鳴海」となるわけだ。彼氏とか彼女というかそういうのにはまだ遠いのかもしれないが、男としては期待せざるを得ない


その後担当者が入ってきてプレゼンが始まったが、内容はほとんど覚えていない。女性のメールアドレスに一喜一憂するほどウブな年齢ではないが、鳴海はなかなか魅力的な女性である。プレゼンが再開してからはさらに何度も目が合うようになったし、ということは俺が彼女に興味を持ってきたということなのだろう。つまり「プレゼン」よりも「鳴海 麻耶」だ。

プレゼンはかなり長引き、定時で帰る夢はとっくに消え去っていたが、鳴海という女性のメールアドレスをゲットできたのは予想外に大きかっただろう。新作のゲームをプレイするよりもよっぽど興味のあることだ。

「では、今回はありがとうございました。報告書の方よろしくお願いします」

担当者からそう言われた時は外は真っ暗だった。今から会社に戻って上司に報告、その後に報告書を書くこととなるが、まぁ現実的に考えても報告書は明日以降となるだろう。とりあえず今日の仕事は終了だ、後はいただいたメールアドレスでも眺めながら晩飯でも食うとしよう。


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小さな確率に目を奪われていないか
有効なトレードの中の無効なトレード
posted by ゼロハジ at 2010年03月23日 15:15 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 第1回 宇宙に行きたい男

あなたの夢は何ですか?

面接で聞かれる定番の質問だ。そこで俺はいつもこう答える。

夢は宇宙に行くことです

そうすると面接官の反応はいつも同じ。あきれ返ってものが言えなくなるのである

「宇宙に行くなら宇宙飛行士にでもなったら?」「宇宙に行く? こいつ頭おかしいんじゃないのか

そんな声が聞こえてきそうではあるが、実際にそんなことを言えば問題となるのは分かっているし、なにより他の応募者のやる気をそぐことにもなるため面接官はだいたいこう返してくる。

「わかりました、素晴らしい夢ですね。では退室してください」

それで面接は終わり。不採用確定である。


宇宙に行くという夢はそんなに異常なことだろうか。宇宙飛行士になるというのであれば別だが、宇宙に行くというだけならばそれほどおかしなことではないと思う。宇宙に行くといってもなにも月まで行きたいわけでもなく、せいぜい地球をちょっと飛びだして青い地球と地球の汚い空気に遮られることのない星空を見て、後は無重力を体験して帰ってくるだけのことである。

そんな宇宙旅行であればいまどき金があれば夢の様な話でもない、実際今でも数億の資金を出せれば宇宙旅行を請け負っている業者もあるし、数年後にはさらに低価格が進み、さらに数十年後、俺が40〜50代になったころには百万円程度での宇宙旅行が可能になるらしい

そもそも宇宙に行きたいと思ったのは高校生の頃の読書が影響している。たまたま読んだ本が星に関するもので、そこから宇宙というもの非常に興味を持ち始めた。そして宇宙旅行も非現実的な話でもないと知って、それならばいつか宇宙へ行ってみたい、宇宙旅行をしてみたいと思うようになったのである。まさに夢の中の夢、キングオブドリームである


そんなこんなで「宇宙に行きたい」という夢は一般的ではなかったようで、叶えてくれるわけでもないのにイチイチと夢を聞いてくる就職面接に四苦八苦していたのであるが、「これではいかん」ということで自分に嘘をつかないなんてバカなことをやめて、

「夢は自分の人生を豊かにすることです。人よりも勤勉に働き、人よりも人生を楽しんでいきたいと思います。」

なんてことを言ってみたら一発合格である。「人よりも勤勉に働き」というのが受けたのかもしれないが、なんとかそのまま採用にいたり、ここが現在働いている会社となっている。


と、完全に自己紹介がなかったが、俺の名前は河瀬太郎。大学を卒業してすぐ、この会社に先ほどのようなやり取りの後に入社し、それから6年、今は28歳となっている。

「夢は宇宙に行くこと」なんてことは誰にも言わなくなってきたが、この夢は変わらない。十分に現実的な夢だと思うし、達成できないほど遠くはないと思う。そういった理由があるわけでもないが、結構頑張って貯金をし、今は600万円の預金がある。これで宇宙に行くか、というとまだまだ疑問ではあるが、普通の生活をするにしろ宇宙旅行に行くにしろお金が必要なのは間違いないので、預金はしておいた方が良いと思っている。タバコも酒も女もやらない(女はできない、のかな)のも幸いしたのかもしれないが、年齢と学歴の割にはまぁまぁお金を持っている方かもしれない。

ちなみにボーナスは全額両親に渡すこととなっている、これは大学の費用の返済と実家の再建に使われているので、自分の使う余地はない。そもそも大学に行くときに将来の就職でもらえるボーナスは全額渡す約束になっているので、文句を言うわけにもいかない。大学費用もばかにならないのである

恋愛に関してはさっぱり。大学生の時に何度かそういうことはあったが、入社してからはとにかく何もない、相手がいないというよりは時間がない、意欲がない、金を使いたくない。結婚するわけでもない相手に対してプレゼントをするなんて考えられないし、そこまでのエネルギーも持ち合わせていないので、まぁ機会があればぐらいの気持ちだろうか、6年もいないというのはさすがに気にはなるのだが・・・


「おい、河瀬」

うるさい上司の声が響く、正直言ってこの上司は嫌いだ。というより人の下で働くのも好きなことではない。しかし金のため、安定した生活のため、そして果てない夢のため、しぶしぶ返事をしなければならない。

「なんでしょうか」

「○○株式会社の方で新商品を見てもらいたいらしい、担当者としてとりあえず行ってくれ」

とりあえず、というのが気にはなったがこれも仕事だ仕方ない。

幸いなことにこの会社はサービス残業なんて全くさせないうえに、残業ですらほとんどない仕事量の少ない会社だ。おそらく仕事の量に対して人間の数が多いのだろうが、仕事が回ってくることもあまりなく、ほとんどが自分に割り当てられた仕事を毎日同じようにこなしていくだけである。今回のようにお声がかかるのがめったにない会社なのだ。まぁうちの部署だけという可能性もあるが、ずいぶんと自由な、悪く言うとしっかりとしていないふやけた社風を持っている。もちろん「やりがい」なんてものとは無縁だ、まさに給料をもらいに来る会社の典型ではないだろうか。


「行くのは私で大丈夫ですか?」

とりあえず、というのがやはり気になったので聞き返してみると

「誰でもそんなに変わらないから。いいよ、河瀬君で

爪を磨きながら答える上司。

誰でも、なのに俺なのか。俺が気に食わないのだろうか、それとも逆に気に入っているから仕事をよこすのか、まぁどっちにしてもこのおやじとは関わりたくないと心から思う。早くどこかへ転勤、もとい栄転してもらえないだろうか

「わかりました、すぐに出ます」

「あ、帰ってくるのはゆっくりでいいよ、今日はもう君の仕事ないと思うから

この会社は本当に大丈夫なのだろうか、そんな心配をよそに打ち合わせへと出かける俺なのであった。


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スペーストレーダー 序文
トレードのやる気を持続する方法は?
posted by ゼロハジ at 2010年03月22日 14:49 | Comment(0) | スペーストレーダー

スペーストレーダー 序文

「なんでもやってみよう」が大好きな私ですが、最近ブログのネタがないというわけでもないですが、新たな企画を思いついたので今回からFXを絡めた小説を書いてみたいと思います。タイトルは「スペーストレーダー」

小説なんて書いたこともないですが、まぁ所詮こんな零細ブログの小説なんて誰も読まないのは分かっていますから、かなり気を楽にしてなんとなくな感じで書いていければなと思っています。

実は以前からFXをしている人を題材にした小説というのは書いてみたかったんですよ。私が好きな書籍の「チャンス」という本はいわゆる成功者を目指して頑張る青年の話ですが、この著者が言うには「起業」という題材をリアルに描いた小説は日本にはなかったそうで、そういった意味で「チャンス」を書いたとかいう話ですが、私も同じようなものです。

投資を題材にした小説は多々あるようですが、「FX」と限るとそれほどないような気がします。そこでFXを現実的にやっている主人公がどうなっていくのかと書いてみたいかなと。タイトルの「恋愛」というのは、激しい恋愛というよりはどうにか女性が出てくるぐらいの程度のものです。私は生まれてこの方恋愛なんてしたことはないですし、まぁFXと絡めるなら何かと考えた場合にやっぱり「恋愛」なのかなというだけの理由です(タイトルはスペーストレーダーに改編しました)。だれもこの小説には(ブログ自体も・・・)期待していないと思うのでそんなには気にしていないです。


昨日の夜に考えてしまったことなので、今考えるとやたらと恥ずかしいことですが、まぁせっかく思いついたので記事にしてみようかなと思います。人気なんてものは誰にも期待していないので、自分のペースで書いていきたいと思います。まぁ最低でも最後までは終わらせるつもりです

また通常の記事を期待されている方にはちょっと申し訳ないなとは思います。こんなくだらない小説もどきなんて書いても喜ぶのは自分だけと分かっているのですが(笑)、私は何でもやってみないと気が済まないたちなので、せいぜい気が済むまでやらせてください。通常の記事ももちろん書いていきますよ。

ということで、「スペーストレーダー」をこれから書いていくわけですが、多少でも読んでくれる人がいればいいなぁと思います。「役に立つ」という面も少なからずあるので、小説を読みながらFXのリスクやリターンについてなどを学んでいってもらえたらと思います。カテゴリも用意したので読みたい方はそちらからどうぞ。


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ゼロハジのテクニカル分析 3月20日版
posted by ゼロハジ at 2010年03月22日 13:14 | Comment(0) | スペーストレーダー